「結局最後は宮森になってしまった」
駒澤大学附属苫小牧はウインターカップ3回戦で、後に準優勝を果たす東山に60-70で敗れた。
結果的に2桁の差が開いたが、試合を優位に進めていたのは苫小牧だった。田島範人コーチも「残り5分まではプラン通りに行っていました」と振り返る。「今日は40分を8分割にして5分ごとのシナリオを書いて、オフェンスとディフェンスのテーマを持ってやっていました。前半もプラスマイナス5点はオッケーと言っていて、最後はトラブルもあって6点だったんですけど、上手くいってるという話はしました」
苫小牧は前半を6点ビハインドで終え、第3クォーターに盛り返し、最終クォーター開始約3分で逆転に成功した。田島コーチが言うように、ここまでは上手くいっていた。しかし、その後は10-21と失速していった。
勝敗を分けたのはクロージングの部分であり、クラッチ力の差だ。最終クォーターに10連続得点を挙げ、一時逆転する立役者となった宮森昊太にボールを託し続けたが、フル出場で疲労は隠せず、フェイスガードで守られたことでその後は失速。大黒柱のオラヨリ マーベラス オルワトヨシも本来の力を発揮できなかった。一方、東山のエースである佐藤凪に得点とアシストを量産され、0-8のランを食らった。
それでも田島コーチは「彼ら2人で作ってきたチームなので、彼ら2人で負けるならこれでいいのかな」と言う。「結局最後は宮森になってしまった。宮森はよくやってくれて、周りの子たちもすごく頑張ってはいたんですけど、最後はやっぱり頼ってしまった。フェイスガードされていたし、そこに頼ってしまった分、宮森も最後は息切れかなと。マーベラスもいつもはもう少し取れるんですけど、今日は2桁にいっていないですから」
フル出場の宮森は「前半は当たらなくて、自分のせいだと思った」と自身を責めるも、最後まで積極的に仕掛け、3本の3ポイントシュート成功を含むゲームハイの25得点を挙げてチームを引っ張った。それでも届かず、「ゴール下の精度だったり、オフェンスリバウンド。僕たちはまだまだだということを、東山が見せてくれた」と敗北を受け入れた。もちろん悔しさは残るが「負けてしまったけど、内容は僕たちの方が良かった」と胸を張った。
留学生のマーベラスはいるが、3年生で最も身長が高いのは遠藤三太の182cmと全国で戦うにはサイズで劣る。そのため「小さくて弱い」と、言われてきたと宮森は回顧する。田島コーチも「去年はサイズも能力もあったんですけど、正直、今年の学年が入ってきた時は『きつい年になるだろうな』と思ったんですよね」と明かした。それでも「すごく心のある奴らで、良い男の集まり。今まで先輩たちが置いていってくれた積み重ねの上に、また新しいものを加えてくれて、最後はすごく良いチームになった」と、脇を固めるメンバーの底上げにより素晴らしいチームができあがったと感慨深げに語った。
東山の壁は厚く、初のベスト8入りはならなかった。しかし、この敗戦は終わりではない。特にラスト7分間は来年以降の駒大苫小牧にとって、大事な『積み重ね』の一部となったはずだ。
