
サンダーはウルブズに3勝1敗、ファイナル進出へ王手
サンダーは敵地でティンバーウルブズとの接戦を制し、3勝1敗でシリーズ突破に王手をかけた。シェイ・ギルジャス・アレクサンダーが40得点、ジェイレン・ウィリアムズが34得点と期待に応えた。
一方でウルブズは攻守にエネルギーを注いだものの、取るべき選手の得点が伸びない。直近の2試合で32得点、30得点と爆発したアンソニー・エドワーズはフィールドゴール13本中5本成功の16得点と不発に終わった。彼をスピードに乗らせないよう主にルーゲンツ・ドートが対応するサンダーのディフェンスに対し、強引に得点を狙うのではなくパスをさばいて打開しようとしたが、6アシストに対してターンオーバーが5と、思うようなチャンスメークはできなかった。
シェイもフィールドゴール30本中13本成功、3ポイントシュートは7本中2本成功と、ウルブズの徹底したマークを受けて簡単にシュートを打てたわけではないが、フリースロー14本を得て、そのうち12本を決めたことで得点を伸ばした。そして『相棒』のウィリアムズも好調で、ウルブズが守るポイントを絞れなかったこともシェイを助けた。
第4クォーター残り3分半、シェイのドライブはジェイデン・マクダニエルズとルディ・ゴベアに挟まれるようにして止められた。シェイは倒れ込みながら外で待つウィリアムズにボールを送る。最初はコーナーで待機し、シェイのドライブに合わせてキックアウトを受けやすい位置へとポジションを変えていたウィリアムズは、このワイドオープンを確実に決めた。ウルブズ守備陣が素晴らしい連携を見せたにもかかわらず3点を奪う、このバランスの良さがサンダーに勝利をもたらした。
ウィリアムズ以外にも、シェイがクリエイトしたチャンスを高確率で決める選手がサンダーには揃っている。この試合でサンダーの3ポイントシュートは37本中16本成功(43.2%)で、先発では3ポイントシュートの試投がなかったアイザイア・ハーテンシュタイン以外の4人が、ベンチからもアレックス・カルーソ、ケイソン・ウォレス、ケンリッチ・ウィリアムズ、アイザイア・ジョーが3ポイントシュートを決めており、すべてを守るのは至難の業だった。
「自分たちを厳しく律し、正しいプレーをやり続ける」
最後は接戦になったが、ファウルゲームを無難にしのぎ、逆ファウルゲームもきっちりと遂行してリードを守り切り、128-126と2点差ではあるが手堅く勝利を収めた。試合後のシェイは、敗れた第3戦を受けて「前回の試合の悪いイメージは頭にあったけど、自分たちがコントロールできることに集中したかった」と語る。
「得点のこととかプレーのこととか、いろんなことを気にしすぎず、ただ試合に没頭して、思い切ってプレーすることを心掛けて、あとは試合の流れに身を任せた。それが今日の僕たちにできる最善のアプローチだったと思う。完璧ではなかったかもしれないけど、そうすることで勝つことができた。ただ全力で戦うこと、そうすれば後のことは自然に上手くいく」
次はホームに戻っての第5戦。これに勝てばNBAファイナルへと駒を進められる。しかし、今のシェイに油断はない。勝った時と負けた時と、両方から教訓を得て成功の方程式をつかみつつあるからだ。
「第3戦での僕たちは気持ちが緩んで、快適にやりすぎた。ひどい試合をやってしまったけど、あれで目が覚めたから、間違いなく良い教訓になった。僕たちは目指す場所に近付いている。でも、まだまだ遠い。自分たちを厳しく律して、正しいプレーをやり続けなければならない。先のことは考えないよ。一つずつのポゼッション、クォーターに集中する。それが勝つための方法だと学ぶことができた」