本人の意向で退団「まだ叶えたい目標と夢があります」

富士通レッドウェーブは5月14日、BTテーブスヘッドコーチとの契約が5月末日をもって満了となり、双方合意のもと退団することを発表した。

カナダ出身、現在59歳のテーブスは2011-12シーズンに兵庫ストークス(現・神戸ストークス)のヘッドコーチとして日本でのコーチングキャリアをスタート。2013-2014シーズンにアソシエイトコーチとして富士通に加入し、2014-15シーズンから2シーズンにわたってヘッドコーチに就任した。その後Bリーグに活躍の場を移し、2018-19シーズンからは再び富士通のヘッドコーチとして指揮を執っていた。

富士通は2023-24シーズンに悲願のWリーグ制覇を成し遂げ、テーブスもコーチオブザイヤーを受賞。2024-25シーズンはファイナル第5戦までもつれ込む激戦に勝利し、リーグ連覇と17大会ぶりの優勝を果たした皇后杯との二冠を達成していた。

テーブスはクラブを通じてコメントを発表。「すべての良いことには終わりがあります。今シーズンを通して、ENEOSさんが築き上げた王朝に対する新たな敬意を抱くようになりました。そして今、チームは良い状態にあり、未来も明るいと確信しています。ですので、ここでヘッドコーチを退任する決断をいたしました」と退任の理由を明かした。

テーブスは「私にはまだ叶えたい目標と夢があります」と今後についても言及し、「過去も現在も、私が指導したすべての選手は私の『宝物』です。コート上での能力だけでなく、人としての素晴らしさ、そして私にとってどれほど大切な存在であるかを思うと、心から感謝の気持ちでいっぱいです」と選手たちへの思いを語った。

また、富士通は同日、日下光アシスタントコーチがヘッドコーチに就任することも発表した。日下は「これまでBTテーブスコーチが築き上げてきた富士通のチームバスケを軸に、まだまだ伸び代のある部分の成長を図り、そして私自身も常にポジティブにチームと共に成長していきます」とコメントしている。