
常に完璧なシュートが打てるわけじゃない」
現地5月20日、西のカンファレンスファイナルのゲーム1が行われ、サンダーが堅守でティンバーウルブズを圧倒し、114-88と大差で勝利した。
前半のサンダーは、レイアップなどイージーシュートのミスも目立ち、フィールドゴール成功率はわずか37.5%。特にシェイ・ギルジャス・アレクサンダー、ジェイレン・ウィリアムズの2人で21本中成功わずか4本と完全に沈黙していた。ただ、粘り強いディフェンスによってウルブズにイージーな得点機会を与えず。前半を44-48と僅差で終える。
そして第3クォーター、前半の鬱憤を晴らすかのようにサンダーのオフェンスが爆発。シェイとウィリアムズの2人で15本中9本成功の21得点を挙げると、チーム全体でもこのクォーターで21本中13本成功と高確率でシュートを沈め、32-18のビッグクォーターを作り出して一気に逆転。ウルブズに攻め手を見いださせず、このままリードを広げて快勝を収めた。
その勝因はディフェンスで、特にアンソニー・エドワーズにフィールドゴールを13本しか打たせず、成功5本の18得点に抑えた。アレックス・カルーソが先のナゲッツ戦でニコラ・ヨキッチを抑えたのと同様に懐に飛び込む執拗なディフェンスを見せたが、一人で守ったのではなくチームディフェンスを徹底し、自由を与えなかったのが大きい。
エドワーズも「もっとシュートを打つべきだった」と反省しきりだった。「でも、もう少しボールから離れる必要もあった。オンボールでずっとプレーしていると、常にダブルチームを仕掛けられ、スペースを埋められてしまう。映像を見て、相手のディフェンスをもっと知る必要がある」
ジェイレン・ウィリアムズは33分の出場で19得点8リバウンド5アシスト5スティールを記録。多くのスティールを記録したが、「ハードに戦い、ゲームプランを遂行する。スティールを狙うのではなく、毎回正しい位置にいて、相手のオフェンスを難しくすることが大切だ」と、スティールよりもあくまで堅実なチームディフェンスの遂行がカギだと語った。
前半はウルブズのジャンプシュートが当たり、サンダーの得点は伸びなかったが、後半は一転してシュートがよく決まった。このことについても、ウィリアムズは守備を強調する。「バスケでは常に完璧なシュートが打てるわけじゃない。僕たちが意識すべきはディフェンスの安定感で、それができていれば相手のターンオーバーなどでイージーな得点へと繋げられる」
相手のバスケを研究し、対策し合うプレーオフのバスケでは、ディフェンスが強調されて得点が伸び悩む試合展開が多くなる。その中で流れをつかんで勝利するためにウォリアムズが重視するのはラン、つまり連続得点だ。「ランの重要性はすごく大きくなっていて、6-0のランが12-0のランのように感じる」
シュートに当たりが来ることはあっても、ディフェンスで相手を止め、リバウンドを制することができなければランは生まれない。その流れを生み出すにはゲームプランを忠実に遂行し、チームディフェンスを機能させてオフェンスへと繋げることだ。