富樫勇樹

「3ポイントシュートは自分の武器、しっかり決めたい」

沖縄アリーナで行われるワールドカップ予選が今日のオーストラリアvsチャイニーズ・タイペイの試合からスタートする。バスケ男子日本代表は明日にチャイニーズ・タイペイ、日曜にオーストラリアと対戦。開催国枠での本大会出場はすでに決まっているが、トム・ホーバスを指揮官に迎えた新たなチーム作りを進める意味で重要な2試合となる。

フリオ・ラマスの前体制から引き続き主力を務める富樫勇樹は、「11月にトムコーチになって初めて試合をして、厳しい結果になってしまった。Bリーグに戻っても、トムさんのバスケは僕のバスケに近いので意識しました」と語る。

代表での実績も増え、今はキャプテンも任される富樫は、ただ全力を尽くすだけでなく結果も求めている。「中国に連敗と勝てていないので、まずチャイニーズ・タイペイに良い試合をして勝ちたい。日曜のオーストラリア戦は楽しみにしているところで、サイズだったりいろんなところをみんなでカバーしなきゃいけないと思うんですけど、11月、2月と練習してきたことを出したい」

「どの国もシーズン中でなかなかベストメンバーで来れていないと思うんですけど、相手よりも自分たちのバスケットをしっかりやりたい」と言いつつ、「オーストラリアとこの時期にやれるのはチームにとって良い経験になるので楽しみです」と、強豪相手の力試しに意欲を燃やす。

昨年11月の中国との2試合では、第1戦のみの出場。18分プレーして7得点5アシストを挙げたものの、先発ポイントガードとして良いリズムを作ることはできず、特に第1クォーターを11-27と圧倒されたことが響き、最終スコア63-79と完敗を喫した。東京オリンピック、そして前回のワールドカップ予選とチームは負けが続いているのを、ここで断ち切りたい。

「11月から多少プレーが増えたり、アジャストした部分はありますけど、トムさんのやりたいことは変わらない」と富樫は言う。その中で自分のやるべきプレーのイメージは明確だ。「オフェンス面でテンポ、スピードのコントロール。3ポイントシュートのチームで、そこは自分の武器でもあるので、しっかり決められたらと思います」

今回は安藤誓哉が代表復帰を果たし、Window1で自信を付けた若い斎藤拓実と寺嶋良が引き続き招集されている。このポイントガード陣を富樫が引っ張ることで、チャイニーズ・タイペイとオーストラリアを相手に試合の主導権を握りたい。特に富樫には、日本代表を取り巻く重苦しい雰囲気を吹き飛ばすアグレッシブなプレーに期待したい。