KAGO CLUBをJr.ウインターカップ決勝に導いた丸田健司ヘッドコーチの哲学「注意は自分たちでやってほしい」

KAGO CLUBをJr.ウインターカップ決勝に導いた丸田健司ヘッドコーチの哲学「注意は自分たちでやってほしい」

2022/01/07 20:33
丸田健司

最後まで積極性を失わない姿勢が連続3ポイントシュートを呼び込む

1月7日、第2回Jr.ウインターカップは男女それぞれの準決勝が行われ、決勝戦に進む2チームが決定した。女子は昨年と同じく四日市メリノール学院(三重)vs京都精華学園(京都)が決勝でぶつかることになり、男子はゴッドドア(兵庫)vsKAGO CLUB(大阪)と、いわゆる街クラブ同士が頂点を競うことになった。

KAGO CLUBはガードの多いチームで中心メンバーは大きくても180cmのスモールチーム。しかし、だからこそ平面で激しくプレッシャーをかけ続け相手にタフショットを強いるディフェンスを得意とし、最後までディフェンスの強度を落とさずにLake Force(滋賀)を58-46で撃破した。

チームを率いる丸田健司ヘッドコーチは、ウインターカップを制覇した福岡大附属大濠のスキルコーチも務めている注目の若手指導者。ディフェンスとともにKAGO CLUBの大きな強みは、ポジションに関係なく各選手がボールハンドリングなどファンダメンタルに優れているところだが、それはコーチの指導によるものだ。また、指揮官の姿で印象的だったのは、試合中は基本的にポジティブな言葉をずっと選手に投げかけているところだ。そこには次の哲学がある。

「いつもやっていることでミスをしたらそれはOK、僕の責任です。子供たちがそれをやらずに終わるのが一番あとで後悔してしまうことです。それに試合中はミスをしてもなるべく早く切り替えて、反省は試合の後といつも言っています。選手たちには注意は自分たちでやってほしい、僕はアドバイスだったりヒントだったりを伝えたいと言っています。なるべく自分たちのプレーをできるように要求を続けました」

この考えがチームに浸透しているからこそKAGO CLUBの選手たちは、例え試合序盤でミスをしたり、シュートタッチが良くなくても最後まで積極性を失わない。準決勝では杉本陽飛が第3クォーターまで不発に終わっていた3ポイントシュートを第4クォーターだけで4本成功させた。彼が勝利の立役者となったのはそれを象徴した出来事だった。

KAGO CLUB

「今回のチームの半分以上は小学校の頃から教えてきた子たちです」

高校に続きU15世代でも日本一に王手をかけた丸田ヘッドコーチだが、全国から屈指のエリート選手たちが集う福大大濠と違い、KAGO CLUBは地域に目指した街クラブだ。そのため、選手たちも大阪府内の世代トップではなく「それぞれ自分の中学では活躍しているかもしれないですが、エリートキャンプの最終までに残っている子たちはいない。みんな何かしらの挫折、悔しさを経験してきたメンバーです」と丸田コーチは言う。

それでも「今回のチームの半分以上は小学校の頃から教えてきた子たちです」と丸田コーチは胸を張る。継続してスキルを磨いてきたチームはサイズ、フィジカルで上回るチームを撃破し、日本一まであと1勝と迫った。本日のヒーローである杉本も小学校から丸田の指導を受けている選手だ。明日の大一番へ向け、指揮官は語る。

「小さくて評価されてこなかった中でもずっと育ててきた子供たちで、そういう壁がある中でずっと技術を伝え続けてきました。こういうところで結果を出すことで、何かしらちょっとでも変わるのではあればそれも必要だと思います。好転して、バスケットが盛り上がっていくきっかけになればうれしいです」

決勝の相手であるゴッドドアは、丸田コーチが「育成など価値観の合うチーム」と評するチームで、普段から練習試合を行うなど切磋琢磨している関係だという。「今年のチームはずっと負け越しているので、そういう面でも良いストーリーがある。明日、ドラマが見られたらいいと思います」と、リベンジ達成による有終の美を目指す。

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