第2、第3クォーターは相手を1桁に抑える好守を見せる
ウインターカップ3日目。岐阜女子(岐阜)が3回戦で東海大学付属福岡(福岡)と対戦し、62-45で勝利した。
ゲーム序盤は東海大福岡の197cmの留学生プレーヤー、ファール・アミナタの高さに手を焼いた。岐阜女子も留学生プレーヤーのアググア・チカ・チュクウが身体を張ってアミナタに対抗したが、身長差が13cmもあるため裏パスを狙われイージーシュートを許した。また、アミナタだけでなく、東海大福岡の1年生ポイントガード、浜口さくらのドライブやジャンプシュートも止めることができず、わずかながら岐阜女子が追いかける立ち上がりとなった。
それでも、岐阜女子はハードなディフェンスを続けることで速攻が出せるように。特にチュクウはボックスアウトを頑張ることで高さの不利をなくし、リバウンドからのトランジションバスケを作り出すと、1年生の絈野夏海が連続で3ポイントシュートを沈めて逆転し、18-17で第1クォーターを終えた。
第2クォーターになると岐阜女子がリードを広げる。チュクウは攻守ともにぶつかり合っていくことで、アミナタとの体力勝負に持ち込み、優位に立つ。また、第1クォーターではインサイドに簡単にボールを入れられたが、このクォーターではオフボールでもプレッシャーをかけることで、パスを入れさせない。その結果、岐阜女子はハードなディフェンスからの走るバスケットで自分たちのリズムに持っていった。
チュクウの頑張りは目立ったが、岐阜女子は全員でリバウンドや得点を挙げる全員バスケでゲームを展開した。ポイントガードの藤澤夢叶はボールプッシュだけでなく、前が開けば迷わずシュートを狙っていき、試合を通して25得点11リバウンドを記録。特にチームのオフェンスのリズムが悪い時に、積極的にゴールに向かってチームを鼓舞した。藤澤は「最初はあまりシュートが決まっていなかったですけど、弱気にならずに最後まで強くゴールに向かうことができました」と試合後に語った。
岐阜女子はこれで4回戦へと駒を進めた。昨年大会ではこの3回戦で敗れたため、藤澤は「ちょっと意識しました」と明かしつつも、「しっかり勝てたので良かったです」と安堵の表情を見せた。
第1クォーターこそ競ったものの、第2クォーターと第3クォーターは相手を1桁に抑える好守を見せた岐阜女子。安江満夫コーチは「昨年も当たった相手ですし、大きい選手も非常に良くなってきているので、しっかりディフェンスをできるかが一つの課題でした。ある意味、計算通りのゲームができて良かったです」と試合を振り返った。