佐古ヘッドコーチもニュービルを封じた葛原を称賛
ともに7勝9敗同士で迎えたレバンガ北海道vs大阪エヴェッサの第1戦は、ディージェイ・ニュービルを14得点に抑え、ショーン・ロングとデモン・ブルックスの2人で47得点を挙げた北海道が逃げ切った。
ともにアウトサイドシュートに当たりが来ずインサイド中心の攻防が続いたが、葛原大智が大阪の得点源であるニュービルを自由にさせず、ペイント内で力を見せたショーン・ロングが10得点を挙げた北海道が18-13とわずかに先行する。
第2クォーターに入ると、エリエット・ドンリーがミスマッチから3点プレーを成功させ、木下誠が両チーム通じて初めての3ポイントシュートを沈めた大阪が巻き返す。ここまで強度の高いディフェンスで大阪に簡単にオフェンスをエントリーさせなかった北海道だが、その強度の高さが裏目に出てしまい、開始4分でチームファウルが5に達してそのフリースローで逆転を許した。
それでもロング、ブルックスが連続ブロックショットを決め、そこから寺園脩斗が3ポイントシュートを沈めるなど、攻守が噛み合い始めた北海道が再びペースを握り返した。オフェンスの連動性が増し、フィニッシャーとなったブルックスがこのクォーターだけで10得点の荒稼ぎを見せ、40-35とリードを保ったまま前半を終えた。
後半に入っても、インサイドにボールを入れて外国籍選手がフィニッシュし合う展開が続く。北海道は連続ターンオーバーから一時逆転を許したが苦しい場面で葛原が3ポイントシュートを沈め、このクォーターをフル出場したブルックスも9得点を挙げてリードを取り戻した。
北海道のリードはわずかに3点。それでも、インサイドで絶大な存在感を放ちながらも、個人3ファウルで第3クォーターを全休していたロングがフレッシュな状態で最終クォーターを迎えた北海道に分があった。実際にロングは早々にバスケット・カウントを奪い点差を広げるとともに、マークにつくデイビッド・ドブラスから個人4つ目のファウルを誘発した。
だが、ロングが開始3分に痛恨の個人4つ目のファウルを犯してしまい、ベンチに退からざるを得なくなったことで北海道は失速。大阪もニュービルをコートに戻して勝負に出ると、そのニュービルがファーストプレーで山口のファウルを受けながら3ポイントシュートを成功させた。さらに自身へマークを引き寄せてアシストも連発し、2点差に迫るアイラ・ブラウンの3ポイントシュートをお膳立て。そして残り2分30秒、北海道がロングを戻したファーストプレーでロングのファンブルを誘い、速攻に転じてついに同点に追いついた。
その後、互いにディフェンスがオフェンスを上回る激しい守り合いとなったが、橋本竜馬がフリースローラインからタフなスクープショットをねじ込んだ北海道が抜け出した。そして、同点を狙ったニュービルのドライブを守り切り、竹内譲次のアンスポーツマンライクファウルを誘発したところで勝負アリとなった。
最終スコアは77-70。ほぼ互角の展開となったが、佐古賢一ヘッドコーチはディフェンスを勝因に挙げた。また佐古コーチは、結果的に14得点を奪われたものの、ニュービルに決定的な仕事をさせなかった葛原の名前を出し、観客の前で労った。これで北海道は今シーズン初の3連勝を記録するとともに、勝率5割復帰目前となった。
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