ブレイク・グリフィン

アデトクンボとマッチアップ、18得点14リバウンドを記録

ブレイク・グリフィンは、優勝するためにシーズン中にフリーエージェントになる道を選んでピストンズを離れ、ベテラン最低保障額でネッツと契約を結んだ。

エース級だったクリッパーズ、ピストンズ時代と異なり、ネッツでは主にセカンドユニットとしての役割を受け入れ、黒子に徹しているグリフィンは、現地6月5日にホームで行われたバックスとのカンファレンスセミファイナル第1戦に先発出場し、プレーオフでのキャリアハイに並ぶ4本(9本中)の3ポイントシュートを含む18得点14リバウンドを記録。チームは、ジェームズ・ハーデンが負傷交代するアクシデントに見舞われたものの、115-107で1勝目を挙げた。

グリフィンは、試合後のインタビューで「チームメートを信頼している。僕たちはシーズンを通して、誰かが抜けても違う選手がステップアップしながらやってきた」と語った。

バックスのエース、ヤニス・アデトクンボをマークする時間帯が長かっただけでなく、ポゼッションのためルーズボールに食らいつき、チームメートのため身体を張って強固なスクリーンを張るなど、この日もグリフィンの献身的なプレーが光った。試合後の会見でも「僕はフィジカルの強さをチームにもたらすことができる」とコメントしている。

その言葉は嘘ではない。まだ点差の離れていなかった第2クォーター途中、ボビー・ポーティスが運ぼうとしたボールにグリフィンはダイブし、こぼれたボールを決して離さなかった。オールスター経験のあるベテランのハッスルプレーを、アリーナはスタンディングオベーションで称えた。どれだけシュートの上手い選手を揃えていても、ボールへの執着心で劣っては勝てない。この部分でグリフィンはチームを奮い立たせるプレーを見せた。

「どんな局面でも得点のできる3人がいて、ジョー(ハリス)もほとんどのシュートを決めることができる。そういうチームで僕のやるべき役割は、また違ったものになる。僕にとって重要だったのは、ブルース・ブラウンがシーズンを通してどんなプレーでチームに貢献してきたかを間近で見られたことだ。その役割を僕もこなすことでチームに貢献したいと思ったんだ」

開幕直後にジェームズ・ハーデンをトレードで獲得した時点で、ネッツにとって今シーズンは『優勝以外は失敗』と見なされる。今シーズン終了までの契約を結んだグリフィンにとっても、優勝できなければ移籍した意味がない。だからこそ、彼が考えるのはチームの勝利だけ。「勝つために必要なことをやる」と断言したグリフィンは、第2戦以降もハードワークでチームを支える。