カーメロも「楽しさや、うれしさを取り戻せた」
NBA復帰を果たしたカーメロ・アンソニーは、11月25日に行なわれた敵地でのブルズ戦でチームハイの25得点、そしてホームデビュー戦となった27日のサンダー戦でフィールドゴール11本中9本を決めて19得点をマークするなど、試合勘を取り戻しつつある。
ブレイザーズの一員として初めて本拠地モーダ・センターのコートに立ったカーメロを、ポートランドのファンも歓迎。サンダー戦の第4クォーター序盤にカーメロがダンクを決めると、ひときわ大きな歓声が起こった。
およそ1年ぶりにNBA復帰のチャンスをつかんだカーメロは、あらためてバスケットができる喜びを試合後に語った。
「ただバスケットボールがプレーしたくて、楽しさや興奮を再び感じたかった。チームのみんなが自分を受け入れてくれて、楽しさや、うれしさを取り戻せたよ」
チームメートの中でも、とりわけカーメロのカムバックを喜んでいるのは、デイミアン・リラードだ。3年前にもリラードはカーメロをブレイザーズに勧誘したことがあったが、それから2人は連絡を取り合う間柄になったという。リラードは、再びコートで躍動し始めたオールスターと、最近じっくり話す機会があったことを明かした。
「彼には、こんな話をしたことがあった。キャリアを振り返った時、全員が『リングを取った』とか、『MVPになれた』と言えるわけじゃない。でも、誰にでも何かしら思い出ができる。同じチームで、時間を共有できたことも特別な経験になる。メロのカムバックに立ち会えたこと、彼がリーグに戻った瞬間の出来事こそが思い出になる」
「彼が謙虚な姿勢でいられることがすごいと思う。この1年、彼は誰かを悪く言わなかった。辛抱強く待って、準備を整えて復帰した。それが彼の人間性を物語っているよ」
ロード遠征中に契約し、すぐ合流したため、ブレイザーズはカーメロ加入後チーム練習の時間を取れていない。カーメロは、リラードやチームとの連携について「一緒に時間を過ごして、コートでの練習でいろいろと研ぎ澄ませて行けば、これからどんどん良くなるよ。それに、デイミアンとのプレーは楽しいからね」と、話している。
まだチーム内での役割が明確になっていないとはいえ、カーメロの活躍によりチームは今シーズン2度目の連勝を記録した。求められる環境を手にし、サポートしてくれるチームメートにも恵まれたカーメロの調子が右肩上がりになることを願うばかりだ。