指揮官ミッチ・ジョンソン「身を守らざるを得ない」

スパーズとティンバーウルブズの第4戦は、ティンバーウルブズが114-109で勝利し、シリーズを2勝2敗の五分に戻した。

この試合、ビクター・ウェンバニャマは12分しかプレーしていない。第2クォーター序盤に退場処分を受けたからだ。長い腕を伸ばしてナズ・リードの上からリバウンドをつかんだところで、背後からプレッシャーを掛けるジェイデン・マクダニエルズに腕を取られ、ボールを奪い返そうとするリードに挟まれる。この時、ウェンバニャマは右肘を振り、リードの喉に命中させた。

ウェンバニャマはフレグラントファウル2で一発退場に。その後、スパーズは第3クォーターに逆転したものの、第4クォーターで25-34と失速して逆転負けとなった。アンソニー・エドワーズが第4クォーターに12分フル出場して16得点を挙げ、膝の痛みを押してウルブズのエースとしての役割を全うした。

「正直、ウェンビーの退場で楽勝だと思った。でもスパーズは本当に強くて、僕らは必死にならなきゃいけなかったし、僕は責任を持ってチームを引っ張る必要があった」とエドワーズは言う。

収まらないのはスパーズだ。ウェンバニャマは224cmの長身にウイングスパン、そして卓越したスキルを兼ね備え、NBAキャリア3年目の今シーズンはフィジカルを強化してペイントエリアで戦える選手へと成長した。しかし、彼はどの試合でも相手のフィジカルなマークを受けることになる。プレーオフになればその強度は上がるし、フィジカルなプレーが得意なウルブズが相手となれば、身体的なダメージは並大抵のものではない。第3戦の試合後、ウェンバニャマは傷だらけの身体について問われ「避けられないものだ」とコメントしている。

これまで彼は、執拗なコンタクトを浴びても黙々とプレーを続けており、今回のような報復は一度もなかった。彼がNBAで退場するのはこれが初めてのことだ。それでも、この事態が起きてスパーズを率いるミッチ・ジョンソンは「リバウンドを取り、キャッチしてスペースを作ろうとしただけで、あれだけ激しく当たられる。プレーに絡むたびにフィジカルな接触を強要され、守られない状況に失望する。それは嫌悪感を覚えるレベルになっている」と警告を発した。

「彼はプロとして成熟した態度で文句を言うことなく立ち向かっているが、試合をコントロールする責任を負うべき人たちがその役割を果たさないのなら、彼自身が身を守らざるを得ない。私は以前から彼にそうするよう求めてきた。リードに肘打ちすべきだと言いたいわけじゃない。だが、誰も守ってくれないのなら、彼は自分自身の身を守らなければならない」

指揮官ジョンソンの言葉は、ウェンバニャマが審判に守られない憤りであるだけでなく、フレグラントファウル2に対して出場停止が科されないため、今後の試合でより慎重な笛を求める牽制の意味もあるだろう。リーグはウェンバニャマに対して出場停止や罰金を科さないことを決定した。

2勝2敗で第5戦へ。シリーズは長引いており、試合ごとにプレーの激しさは増すだろう。ウルブズのルディ・ゴベアはこう語った。「ビクターがどう感じているかは彼に聞いてくれ。ただ、このシリーズは非常にフィジカルな戦いになっていて、お互いに激しく当たっているんだ。それがプレーオフというものだよ」