「フリースローで休ませてしまったことが私たちを苦しめた」
女子日本代表は、『FIBA女子ワールドカップ2026予選トーナメント』初戦でハンガリー代表と対戦。試合の出だしで次々と3ポイントシュートを沈める理想的な形でリードを奪ったが、すぐにハンガリーにアジャストされると、第2クォーターはわずか7得点と失速し、逆転を許して前半戦を終了した。
後半に入っても日本はハンガリーの高さを生かしたオフェンスを止めることができなかった。特にWNBAでプレー経験がある192cmのドルカ・ユハースに25分半の出場で35失点とゴール下を完全に支配され、試合の流れを変えられなかった。後半は常に追いかける展開のまま65-77で敗れた。
コーリー・ゲインズヘッドコーチは、オフェンスが最高のスタートから一転して失速した試合を「スタッツを見ればハンガリーのオフェンスリバウンドと、セカンドチャンスが私たちを苦しめたと言えます」と振り返る。実際、日本は高さの不利を覆せずオフェンスリバウンドで6-14、セカンドチャンスポイントで3-12と後手に回ったのが痛かった。
そして、ゲインズは日本のやりたい速いペースに持ち込めなかった理由をこのように振り返る。「リバウンドは重要ですが、それだけではないです。相手にシュートを決められた後、素早くボールを出せなかったことがドミノ倒しのように徐々に効いてきました。ただ、前にもこのようなことはあり、私たちは乗り越えてきました。今回より問題だったのは、フリースローを与えたことです。これによってハンガリーはペースを落とし、息を整えコミュニケーションを取ることができました。フリースローで休ませてしまったことが私たちを苦しめたと思います」
「絶対にこの挑戦を成し遂げられると思っています」
第2クォーターから劣勢が続いた日本は第3クォーター終盤に14点のビハインドを背負うが、ここから意地を見せ第4クォーター途中には6点差にまで迫った。この追い上げをけん引したのが山本麻衣で、チームトップの15得点を筆頭に4アシスト3スティールを挙げた。
「速いペースに持っていきたいのにディフェンスで引いてしまって、相手に中で簡単にシュートを決められてしまいました。そこからペースがだんだんと落ちていったのが敗因かと思います」
山本はこのように試合を総括すると、オフェンスが停滞した理由を続ける。「相手が第1クォーター途中からすぐにアジャストして、スイッチディフェンスをやってきた時、外でボールを回すだけのシュートになってしまいました。ペイントアタックが全然できていなかったことで、リズムが崩れていったと思います」
この試合、日本は頻繁に選手交代を行ってさまざまな布陣で戦った。だが、バリエーション豊富な起用法がゆえに、連携は発展途上な部分が垣間見得た。山本は「噛み合っていないというより、共通認識のところで細かい部分の詰めが最後までできていないです。そこは試合をやりながら、どんな組み合わせでもできるようにしていきたいです」と分析する。
山本個人で言うと、FIBAの国際大会は脳しんとうでわずか1試合の出場に留まったパリオリンピック以来。ゲインズ体制の下で、新しい日本のスタイル構築へのやり甲斐をこう語る。
「自分にとって久しぶりの代表戦で、まずは大会に出られたことがすごくうれしいです。オリンピックから他のチームもどんどん成長しています。その中で自分たちもコーリーのもとで、新しいバスケットへの挑戦をしています。そしてこのメンバーで、絶対にこの挑戦を成し遂げられると思っています。クリアにしていかなければいけないことはたくさんありますが、自分たちを信じて目標達成に繋げていけるようにやっていきたいです」
初戦の黒星スタートは間違いなく厳しいが、2試合目のオーストラリア戦は今日と落胆している暇はない。山本が語ったように、自分たちのスタイルを信じて、ここまで培ってきたことを貫くことが何よりも重要だ。

