リングセレモニーは「これからの人生でずっと忘れない」
サンダーはNBA開幕戦のロケッツ戦で、ダブルオーバータイムにもつれる激闘を125-124で制した。サンダーの大黒柱シェイ・ギルジャス・アレクサンダーは、フィールドゴール26本中12本成功、3ポイントシュートは9本中1本成功のみとシュートタッチはよくなかった。しかし、第4クォーター残り2.6秒で同点に追いつくジャンパーを沈め、ダブルオーバータイムでは残り2.3秒にケビン・デュラントとの1対1からファウルを誘い、勝利を決めるフリースロー2本を成功させる抜群の勝負強さでエースの責任を果たした。
デュラントからシューティングファウルを奪った最後の場面について、アレクサンダーは「スペースを見つけ、自分のタイミングで打つことしか考えていなかった。誰が自分のマークについているのか特に意識していなかった」と振り返る。
この試合、大きな物議となったのは最初のオーバータイム終了間際の判定だ。ロケッツはすでにタイムアウトを使い切っている中、デュラントはタイムアウトを要求するポーズをとってしまった。本来ならこれはテクニカルファウルとなり、サンダーに勝ち越しフリースローの機会が与えられるはずだが、レフェリーはファウルを取らず。サンダーの面々の猛抗議も認められず、そのままダブルオーバータイムに突入した。
この判定によりサンダーの選手たちにメンタル面に悪影響が出てもおかしくなかったが、アレクサンダーは落ち着いていた。「ケビンは3回、声と手を使ってのジャスチャーでタイムアウトを要求した。レフェリーは単に見逃したと思う。そして、こういうことが起こるのも人生だ。誰でも過ちは犯すし、彼らもわざとやったわけじゃない」
試合前のリングセレモニーについて尋ねられると「優勝バナーが会場の上に掲げられるまで10分くらいかかったと思ったよ(笑)。素晴らしい瞬間だった。これからの人生でずっと忘れない」と笑顔を見せたアレクサンダーだが、勝利に浮かれることなく早くも気を引き締めている。「僕たちはもっとよくならないといけない。僕自身も、もっと良いプレーをする必要がある。それが今日の中で一番大切なことだ。ただ、僕たちはこの試合を教訓として間違いなく生かすことができると信じている」
慢心なきエースの下、今シーズンもサンダーはこれまでと変わらないハングリーさを持って連覇を目指していく。