バスケットボール日本代表

部会長には琉球ゴールデンキングスの安永淳⼀が就任

日本バスケットボール協会(JBA)は10月17日に都内で記者会見を実施。強化委員長就任および強化体制の一部変更を発表した。

記者会見ではJBAの事務総長を務める渡邊信治から長崎ヴェルカの代表取締役社長兼ゼネラルマネージャーの伊藤拓摩が強化委員長に就任したことが発表され、これまで技術委員会と呼ばれてきた組織を強化委員会に改称することも併せて発表された。

これまで技術委員会と呼ばれてきた経緯として、サッカー業界で設置が義務付けられている組織委員会の名称をJBAの組織改変の際に利用したことを説明。しかしながらバスケ業界ではこの名称が浸透せず、名称から技術を議論する場ととらわれがちだった。そして、育成や強化を中心に中期的な目線で競技力の強化を目的としている組織であるため、強化委員会に改称する運びとなった。

強化委員会では男女のA代表に加えて、アンダーカテゴリー、3×3の強化部会からなる日本代表関連部会に加え、ユース育成部会や、エリートコーチ養成部会、スポーツパフォーマンス部会、テクニカルハウス部会などで構成される。幅広い分野での活動を統括する組織となった。

この組織は男子と女子、そして3×3男女に分かれており、男子は伊藤強化委員長が、女子は強化副委員長の萩原美樹⼦(東京羽田ヴィッキーズのヘッドコーチ)が就任し、3×3は調整中となっている。また、男子の部会長には琉球ゴールデンキングスの取締役兼ゼネラルマネージャーの安永淳一が就任し、女子の部会長は萩原が兼任することに。

今回の組織改変では新たに『代表ダイレクター』という役職が新設された。代表ダイレクターは選手の代表招聘に関してJBA事務局とのパイプ役や合宿の実施や活動の調整等を行う役回りとなっている。男子は伊藤強化委員長が兼任。女子は以前の組織でチームリーダーを務めた小栗弘が、3×3は2023年に行われた『FIBAバスケットボールワールドカップ』で組織委員会事務局⻑を務めた中村彰久が選任された。

伊藤強化委員長が長崎の実務との兼務について不安視されている点について、これまでの組織変更の説明をもとに「実務の分散を行なったことと、本人の強い意志で実現できた」と渡邊事務総長が語った。そしてBリーグのシーズンを通して常に代表に見合う選手をスカウティングできる点や、各クラブやコーチとも一年間を通して代表の理念理解を深めることが可能であるメリットについても触れた。

伊藤技術委員長も会見で「すべてのカテゴリーにおいて、最強ジャパン、最高の一体感を作り上げていきたいと考えています」と語り、日本を世界水準に引き上げることを目標として活動をスタートさせる。