
即戦力を揃えてクラブ初のプレーオフ進出へ
半数以上の選手を入れ替えて挑んだ昨シーズンだったが、シーズンを通じてケガ人が続出。万全でないロスターを強いられた結果、5勝55敗でリーグ最下位に終わった。
成績だけを見れば苦しいシーズンとなったが、ロスターが揃わなかった分、若手選手に経験を積ませることができた。奥田雄伍は前年に比べ出場時間が倍増し、途中加入の平凌輝と原田大和はローテーション入りしてチームを支えた。また1月に広島ドラゴンフライズからレンタル移籍で加入した地元出身の武内理貴は平均8.4得点を挙げ、力があることを証明した。
このオフは大きな話題となった補強を敢行。日本人選手はバンビシャス奈良でエースを務めた林瑛司と、B3スティール王を獲得し2度目のベスト5入りを果たしたしながわシティバスケットボールクラブの伊藤良太という実力者2人が加入。さらに外国籍選手は、鹿児島レブナイズから221cmのビックマンのマット・ハームス、昨シーズン奈良で平均18.7得点、5.9リバウンド、3.6アシストを挙げたオールラウンダーのシャキール・ハインズ、富山グラウジーズをB2優勝に導いたミッチェル・ワットと活躍必至な選手が揃った。ラストピースとして、群馬クレインサンダーズから帰化選手のマイケル・パーカーを獲得。盤石の布陣で昨シーズンのリベンジを果たす。
スタッツ

予想スタメン

※掲載内容は9月23日時点のもの
指揮をとるのは昨シーズン鹿児島でアシスタントコーチを務めたスペイン人のペナ・ガルセス・マヌエルヘッドコーチ。強力な戦力が揃ったが、いかにチームとして彼らをまとめ上げて勝利に導くか、手腕に期待がかかる。プレシーズンゲームを見る限り、多くの選手にとって新しいスタイルのバスケに着手しており、いち早くこれを浸透させてスタイルを構築できるかがカギを握るだろう。若手選手の伸びしろと即戦力の融合が非常に楽しみなチームだ。
所属選手一覧

※掲載内容は9月23日時点のもの
【キープレーヤー】

古野拓巳
昨シーズンは60試合中59試合で先発を務めた不動のエースガード。平均9.5得点、2.9リバウンド、5.7アシスト、0.9スティールを記録して、苦しい状況でもチームを牽引し続けた。安定したフィニッシャーが増えた今シーズンは、再びアシスト王のチャンスも十分にあるだろう。愛媛の心臓と言える活躍に期待だ。
【若手選手】

平凌輝
昨年10月に特別指定選手として加入し、54試合で平均21分33秒出場した若手ウイング。188cm96kgという恵まれたフィジカルを武器に、攻守にわたって当たり負けしないプレーが魅力。地元出身選手としてチームへの思いは人一倍強いだろう。3×3で磨いたオールラウンドなプレーに注目だ。
【新加入選手】

マイケル・パーカー
言わずと知れた百戦錬磨のベテラン選手。シーズン中に44歳となるが、まったく衰えを感じさせずにチームの中心を担うことが期待される。B2に所属していた群馬を当時の最高勝率でB1に昇格させた経験を持ち、「強豪チームには何が必要か」を知るパーカーの存在は、コート内外でポジティブな影響があるに違いない。