
八王子の堅守を打ち破り初の凱歌を挙げる
8月1日、『全国高等学校総合体育大会(インターハイ)』男子決勝の鳥取城北(鳥取県)vs八王子学園八王子(東京都)が行われ、鳥取城北が63-58の激戦を制し初優勝を飾った。
鳥取城北の先発は新美鯉星、永田惺雅、豊村豪仁、福元源士、フィリモン・タルモン。対する八王子は佐藤大愛、照井昇太朗、ンジャイ・パプ・ンデリセク、花島大良、畠山颯大。両チームともに準決勝と同じメンバーで試合はスタートした。
第1クォーターを制したのは鳥取城北。福元のファストブレイク、3ポイントシュートでリードを奪い、その後も人とボールがよく動くオフェンスで加点。新美の勇敢かつ冷静なゴール下、開始約5分から出場したハロルド・アズカの3ポイントシュートなどで19-15と先手を取った。
八王子はなかなかアウトサイドシュートに当たりが来ない中、パプやニャン・セハ・セダトの粘り強いインサイドプレー、花島のカッティングプレーで得点をつなぎ、チームが大きな強みとするディフェンスで鳥取城北の大量得点を許さず、29-26で前半が終了した。
第3クォーター、八王子は1ポゼッション目から鳥取城北の24秒オーバータイムを誘発するなど、ディフェンスの強度をさらに高める。しかし鳥取城北は『今年最恐の留学生』と称されるアズカが本領を発揮。八王子のゾーンディフェンスのスキを的確に突いた3ポイントシュートやミドルシュート、自在なパスワークで的を絞らせず、ここまで最大となる7点のリードを奪う。八王子は引き続きディフェンスでなんとか踏ん張り、佐藤や花島、平井陽がシュートを沈めて46-41で最終クォーターを迎える。
第4クォーターはさらなる大激戦の様相を呈した。鳥取城北は豊村のバスケットカウント・ワンスロー、豊村のアシストから永田の3ポイントシュートで開始1分足らずで再び7点リードを奪うも、八王子は堅守から畠山の1対1、花島のブレイクなどで点差を詰める。さらに、ここまで当たりのなかった照井の3ポイントシュートで同点とし、花島のシュートで逆転に成功した。
しかし鳥取城北は動じない。直後のポゼッションで豊村がアタックからシュートを沈め、アズカの3ポイントシュートで再びリード。第4クォーター開始早々に足を痛めた新美もアシストやアタックで仲間を鼓舞し、残り28.2秒、2点リードの場面で、福元からパスを受けたアズカがノーマークの3ポイントシュートを沈めたところで勝負あり。八王子はファウルゲームに望みをかけたが、最後は新美がウイニングボールを高々と放り投げて優勝を喜んだ。
鳥取城北はエースのアズカが24得点(うち3ポイント5/8本)11リバウンド、新美が16得点3アシスト。八王子は花島が18得点8リバウンド、畠山が3得点7リバウンド10アシスト7スティールを記録した。
■ランニングスコア
鳥取城北 63(19-15、10-11、17-15、18-17)58 八王子学園八王子