グリーンに「このトレードは君にとってプラスになる」
アルペラン・シェングンはユーロバスケットの準備のために母国トルコで調整を続けている。例年、オフはトルコとアメリカで半分ずつ過ごすシェングンだが、今オフはシーズンが終了とともに母国に戻った。ロケッツはコーチ陣をトルコに派遣して、シェングンが充実したワークアウトを行えるよう手配したという。「僕もチームも準備万端だ」と、シェングンは8月27日開幕のユーロバスケットに意気込む。
その彼がトルコの『Socrates Dergi』に出演し、ロケッツが今オフに行った大型トレードについて語った。
彼が最初に触れたのは、サンズに放出されたジェイレン・グリーンとの思い出だ。同じ2002年生まれ、2021年ドラフト組のグリーンとの関係を「兄弟みたいなもの」とシェングンは言う。「ドラフトで1位指名されたのがケイド・カニングハムで、ジェイレンが2位だった。世代のトッププレーヤーと評価されていたけど、ドラフトの夜に初めて会った時から『すごいヤツ』な感じを出すことは全くなかった。当時まだ英語が苦手だった僕をいつも助けてくれた」
「僕らは良いことも悪いことも一緒に経験した。NBAの一番下からスタートして、一緒に這い上がってきた。その彼がチームを去るのは悲しい。すぐに電話していろんなことを話し、『このトレードは君にとってプラスになる。勝利への飢えがもっと出てくる』と伝えた。実際、彼は偉大な選手になると思う。そしてトレードがあっても僕らの関係は変わらない。今年はフレッド(バンブリート)がトルコに遊びに来てくれたけど、来年はジェイレンを連れてきたい」
兄弟のように一緒に育ったグリーンとの別れを惜しむ一方で、ケビン・デュラントの獲得は彼のモチベーションを奮い立たせている。「最高の補強だと思う。『一緒にプレーするのが待ち切れない』とメッセージを送ると、『楽しみなシーズンになる』と返信があった」とシェングンは言う。
「もともと彼はコート上ですごく話すタイプなんだ。少し前に、彼のディフェンスがあまりに執拗だから『もうヘルプに来ないでくれ。1on1をやらせてくれ』と言ったことがある。彼の返事は『お前はもうオールスターだ。1on1で攻める機会なんて二度とやって来ないんだから、慣れるしかない』だった。対戦相手でも良き兄貴分として接してくれる人だから、チームメートになるのを楽しみにしている」
NBAでプレーする彼が自国のメディアの前でゆっくり話をする機会はそれほどない。番組の最後に彼は満面の笑みでこう語った。「次はNBAチャンピオンの一員としてここに戻ってくるよ」