ペイトン・プリチャード

ベンチスタートからの3ポイント成功数で記録樹立

NBAの今シーズンのシックスマン賞に、セルティックスのペイトン・プリチャードが選出された。プリチャード以外にはピストンズのマリク・ビーズリー、キャバリアーズのタイ・ジェロームが最終候補に残っていた。

27歳のプリチャードは、2020年ドラフト126位でセルティックスに入団。プロ入り当初からなかなか安定したプレータイムを獲得できず、特に3年目の2022-23シーズンは48試合出場で平均5.6得点とキャリア最低の成績に終わった。

だが、セルティックスは不振の1年を終えた直後のオフに、4年総額3000万ドル(約43億円)でプリチャードのルーキー契約を延長。当時はこの契約に懐疑的な声も少なくなかったが、昨シーズンに平均22.3分出場、9.6得点を記録し、プレーオフでも19試合出場で平均18.7分出場とローテーション入りして、チームのNBA制覇に貢献した。

そして今シーズン、プリチャードは80試合出場で平均28.4分出場、14.3得点、3.5アシスト、3ポイントシュート成功率40.7%と、貴重な得点源としてブレイク。NBA史上初となる、ベンチスタートからシーズン1000得点、ベンチからのシーズン最多3ポイントシュート成功数を記録。誰もが認める、リーグ随一の得点力と爆発力を備えたシックスマンとなった。

TNT』での受賞インタビューでプリチャードは、自身のステップアップは充実したチーム環境のおかげだと強調した。「大学からここまで成長曲線を描くことができている。ここに来てたくさんのスター選手と一緒にプレーし、もっと成長できると感じている」

プリチャードは、マジックとのプレーオフファーストラウンド初戦でも3ポイントシュート6本中4本成功を含む19得点と活躍。スター軍団・セルティックスに欠かせない戦力となった今や、2年前に結んだ契約延長はリーグ有数のお買い得契約となっている。