フィニー・スミス、グッドウィンと『脇役』が活躍
現地3月14日、レイカーズはレブロン・ジェームズとルカ・ドンチッチを欠きながらナゲッツに最後まで食らい付く大健闘を見せた。スター選手だけが持つ勝負強さは貴重な武器だが、それに頼りすぎて負けることの少なくなかったレイカーズにとって、闘志を前面に押し出す戦いぶりは、敗れてもなお称賛されるものだった。
その2日後、ホームに戻ってのサンズ戦。ドンチッチが復帰してもレイカーズのファイティングスピリッツは継続されていた。ドリアン・フィニー・スミスがケビン・デュラントを、ジョーダン・グッドウィンがデビン・ブッカーを抑え込み、控えも含めてコートに立った9人が攻守に意欲的な姿勢を見せた。
そして、2日前にはなかったドンチッチという才能が光り輝く。第1クォーターだけで3ポイントシュート3本成功を含む13得点を挙げ、3アシストも記録。試合開始から12分間で31-15と大差を付けると、そのまま危なげなく押し切り、107-96の快勝を収めた。
試合後のドンチッチは「調子はまずまず良いよ。だけど、もっともっと上げていける」と強気の言葉を口にする。そして、「ナゲッツ戦のプレーに僕は感銘を受けたんだ」と続けた。
「こうやって戦うんだ、と言われたような気がした。何をすべきかは分かっていた。もっとフィジカルに戦わなきゃいけなかった。でも、実際に試合で見せられたことで、本当の意味で理解できたんだ」
ドンチッチは40分のプレーで33得点11リバウンド8アシスト、オースティン・リーブスは39分のプレーで28得点4リバウンド6アシストを記録。それでも指揮官JJ・レディックが一番に称えたのは、シーズン途中にチームに加わり、先のナゲッツ戦に続いて先発ポイントガードを任されたグッドウィンだ。フィールドゴール5本中1本成功の2得点、3リバウンド1アシスト2ブロックとスタッツは冴えないが、レディックは「ボックスコアだけで選手を判断してはいけない」と語っている。先発起用で28分のプレータイムを与えたことが、レディックの信頼を表している。
一方で心配なのは、鼠径部の肉離れでこれで4試合目の欠場となったレブロンのコンディションだが、筋肉系のケガは再発しやすいため、レイカーズは無理に彼を復帰させるつもりはない。幸いにも今はジャクソン・ヘイズとフィニー・スミスが好調で、八村塁も今週中に復帰の見込み。40歳のレブロンには無理をさせず、プレーオフを見据えて万全のコンディションを取り戻させる方針だ。