メディアに対し「ここにいる誰もが40年後、私の葬式に招待されることはない」

いよいよ日本時間の明日8時半、昨シーズンの王者セルティックスが東海岸のライバルであるニックスをホームに迎えNBAの2024-25シーズンが開幕する。

今シーズンのNBA最大の注目トピックは、ジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウンを中心に昨シーズンの主力選手が全員残ったセルティックスの連覇。1980年代、ラリー・バード、ケビン・マクヘイル、ロバート・パリッシュというNBAの歴史に残るレジェンドたちを擁しても達成できなかった連覇を達成すれば、新たな王朝の樹立となる。

充実した戦力から優勝候補の大本命と見られているセルティックスだが、ジョー・マズーラヘッドコーチは「誰もがすぐに死ぬことになる。だから(連覇など)どうでもいいことで、プレッシャーはない」と、王者になったことでの変化はないと独特な表現を用いて語る。

さらに36歳の若き指揮官は、こう続ける。「組織を前進させ、これまで築いてきた伝統と歴史をさらに積み上げていくチャンスがある。常に勝利は期待されているものであり、他に人々が何か期待することはあるのかな」

セルティックスはリーグ屈指の名門チームであり、本拠地のボストンはニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴといった大都市に劣るとはいえ、全米上位のビッグマーケットだ。だからこそ、多くのメディアが取材をし、結果が出ないと厳しい意見も浴びせられる。だが、マズーラは、そういった外野の声も気に留めない。

「プレッシャーはない。この囲みにいる人々(メディア)が私のアイデンティティーとなり、1人の人間、コーチとしてのあり方に影響を与えることはできない。ここにいる誰もが40年後、私の葬式に招待されることはないんだ」

どんな状況になってもブレない指揮官の下、セルティックスの新たな歴史を作るための長い戦いがスタートする。