契約最終年の今シーズン、失地回復へ

ネッツのベン・シモンズはここ数年に渡って背中の故障に悩まされている。しかし、約1週間後に始まるトレーニングキャンプには万全のコンディションで臨めるようだ。

NBAインサイダーのクリス・ヘイズ氏は自身のSNSで、シモンズの代理人を務めるベン氏の「キャンプのスタートから練習にフル参加できる。そのことに彼は興奮している」という発言を紹介した。

28歳のシモンズは2019年から3年連続でオールスターゲームに選出されるなど、リーグ屈指の大型ガードとしてセブンティシクサーズで活躍した。しかし、翌シーズンは首脳陣との軋轢によるチームへの合流拒否と、背中の故障で全休し、キャリアが暗転する。セブンティシクサーズでの4シーズンは275試合に出場し、平均15.9得点、8.1リバウンド、7.7アシストを記録したが、ネッツに移籍した2022-23シーズンは42試合出場で平均6.9得点、6.3リバウンド、6.1アシストに留まった。そして失地回復を目指した昨シーズンも背中の手術を行った影響で15試合の出場に留まり、平均6.1得点、7.9リバウンド、5.7アシストとキャリアワーストの内容に終わった。

今シーズンは5年総額1億7700万ドル(約250億円)の契約最終年となる。ここ数年のようなパフォーマンスに終わるようであれば、新契約では大幅な減給は避けられない。NBAキャリアの崖っぷちにいるシモンズだが、久しぶりにキャンプに最初から参加してじっくりと開幕に向けて準備できることは追い風となる。

調整が順調に行き、シモンズが開幕からフル稼働できればネッツにとって大きな戦力アップとなる。外角シュートに難はあるが、複数のポジションを難なく守ることができる守備力や208cmの大型ポイントガードとしての能力は申し分ない。ただ、今シーズンのネッツは、オフに大黒柱のミケル・ブリッジズを放出するなど再建モードに入っている。それだけに開幕からリーグ下位に苦しみ、シモンズが復活した姿を見せた場合はトレードの有力候補になるだろう。どんな形になるにせよ、シモンズには無事に開幕を迎え、以前のようなパフォーマンスを見せてほしい。