長い低迷、勝率5割は2019年元旦以来

現地6日、ピストンズはホームでトレイルブレイザーズと対戦。32得点9アシストを挙げたケイド・カニンガムを軸に118-115で競り勝った。これで4連勝のピストンズはシーズン18勝18敗とし、2019年元旦以来となる勝率5割に達した。

ピストンズは第2クォーター序盤に22点の大量リードを許したものの、徐々に追い上げ第3クォーター終了時点には2点ビハインドと互角の展開に持ち込む。僅差の激闘が続いた第4クォーター残り53秒、1点リードの場面でマリーク・ビーズリーが値千金の3ポイントシュート沈め、そのままブレイザーズの反撃をしのいで逃げ切った。

ピストンズは過去6シーズン連続で23勝以下に終わり、2022-23シーズンは17勝、2023-24シーズンは14勝と低迷している。さらに今シーズン開幕前には、リーグ屈指の大型契約で招聘したモンティ・ウィリアムズヘッドコーチをわずか1年で解任と、悪い意味で衝撃を与えた。今シーズンも再び低迷するとの下馬評が大半の中、J.B.ビッカースタッフ新ヘッドコーチの下、大きな躍進を遂げている。

45歳のビッカースタッフは、2019-20シーズン途中から昨シーズンまでキャバリアーズの指揮官を務めていたが、チームが期待する上位進出が果たせずに解任。しかし、ピストンズでは定評のある若手育成能力を存分に発揮し、失地回復を果たそうとしている。

インサイドの中心として奮闘する3年目のジェイレン・デューレンは次のように指揮官を語る。「彼は素晴らしいコーチだ。戦術だけでなく、選手との関係作りで素晴らしいメッセージをくれる。彼は選手のことを理解し、意見を聞きたいと思ってくれている人物だと感じている。そして彼はモチベーターだ」

さらにデューレンは、「彼の下でプレーするのは大好きだ。彼が適切な指示、選手起用をしていることは僕たちの成績が示している。彼は間違いなく、年間最優秀コーチの候補者だよ」と、ビッカースタッフの手腕を信頼している。

カニングハム、デューレンの生え抜きを軸に、トバイアス・ハリス、ビーズリー、ティム・ハーダウェイJr.とベテランを適材適所で補強したピストンズがこの勢いを維持し、イースタンカンファレンスに旋風を巻き起こせるのか、これから楽しみだ。