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マブスを解雇されたデロン・ウィリアムズとの契約が濃厚

2017年のNBAトレードデッドラインは比較的平穏だった。あれだけ主力放出の噂が絶えなかったニックスは、カーメロ・アンソニーもデリック・ローズも残留。セルティックスがペイサーズにポール・ジョージの獲得を迫ったとも言われているが、ジョージを放出するのに見合うだけの見返りが提示されなかったため、球団社長のラリー・バードは動かなかった。

そんな中、労せずして希望を叶えたチームがキャバリアーズだ。いや、「近日中に叶う」と言うのが正しいだろう。

以前からレブロン・ジェームズは、カイリー・アービングのバックアップを安心して任せられるプレーメーカーの獲得を要望してきた。これが実現する見通しがようやく立ったのだ。

トレード期限の2月23日、マーベリックスはデロン・ウィリアムズを解雇した。

ウィリアムズは2005年のドラフト全体3位でジャズから指名された。同年の全体4位でホーネッツ(現ペリカンズ)から指名されたクリス・ポールとともに、リーグトップクラスのポイントガードとして並び称された。

しかし、度重なるケガの影響でオールスターレベルを維持できず、ジャズで23年に渡り指揮を執った名将ジェリー・スローンとの対立も表面化。2010-11シーズン途中にネッツにトレードされてからは年々スタッツも落ちている。

それでもプレーメーカーとしての実力はいまだNBAトップクラスで、『AP通信』によれば、ウィリアムズ本人にもキャブズと契約する意向があるとされる。

キャブズのロスターは現在14名で、登録枠は1つ残っている。キャブズは先日、ジェームズのヒート時代の仲間マリオ・チャルマーズ、ペイサーズ在籍時に台頭したランス・スティーブンソンらのトライアウトを実施したが、契約には至らなかった。デリック・ウィリアムズとは10日間契約を結んだものの、アービングの控えとしては不十分。

主力以外で大物選手を獲得するための『トレードの駒』も少なく、手詰まりの状況に陥っていたが、ここにきてウィリアムズという大物が現れた。

ホークスからトレードで獲得したカイル・コーバーもチームにフィットし、セカンドユニットの飛び道具として活躍している。最後のピースとしてレブロンが位置づけたプレーメーカーが加わる時、ついに2連覇に向けた布陣が完成する。

キャブズに早くも順応し始めたコーバー。ウィリアムズを獲得し最後のピースが揃えば、連覇に死角は見当たらない。