比江島慎

強敵のイランに対しては「比較的苦手意識はないです」

現在、バスケットボール男子日本代表は来週開催されるワールドカップ2023アジア地区予選Window6に向けた直前合宿を行っている。長らく日本代表を牽引している宇都宮ブレックスの比江島慎は、前回のWindow5をコンディション不良によって欠場したことや若手選手が多く選出されたことを受け、フレッシュな気持ちで合宿に取り組んでいると話す。「僕が前回出ていなかったこともあって、新たな気持ちで臨んでいます。若手選手も入ってきて、合流して間もないですし、Window6まで時間もありませんがしっかりプレーを合わせていければなと思います」

日本は2月23日にイラン、26日にバーレーンと対戦する。イランとはワールドカップ予選に限らず、国際強化試合などでも顔を合わせておりお互いに手の内を知る対戦カードとなった。比江島は言う。「イランはオールスイッチを多用してくる相手なので、それに対してどうカウンターアタックをするか、どう連動して崩していくかに取り組んでいます。なかなか時間がなくて難しい状況ですが、みんなバスケットIQが高いのでできると思います」

前回イランと対戦したWindow4では、敗れはしたものの比江島は3ポイントシュートを含む11得点を記録して存在感を放った。アジアトップレベルのイランに対して比江島は相性が良いと見られており、本人も苦手意識を持っていないと話す。「比較的苦手意識はないですね。ある程度やれる自信を持っています。イランはフィジカルだったり高さがアジアの中でもあるので、より自分のドライブは効いてくるのかなと思います」

比江島は、3ポイントシュートを軸に戦うトム・ホーバスヘッドコーチ体制の中でも持ち味であるドライブを積極的に出していきたいと話す。「これまで以上に3ポイントシュートを狙っていかないといけないと思っています。けど、あくまでも自分の持ち味はドライブです。同じポジションの選手が何人もいますけど、僕にしかできないドライブやキックアウトもあると思うので、自信を持っていきたいです。特に、3ポイントシュートだけになってしまう時間に、自分のドライブから得点を狙いたいなと思います」

ホーバス体制になってから頭角を現している西田優大や今回初選出となった細川一輝、ディベロップメントキャンプからの昇格組である金近廉など有望な若手が揃うバックコート陣の中、ベテランと呼ばれるようになった比江島も闘志を燃やしている。若手が多く集まったメンバーで臨むワールドカップ予選最後の戦いに向けて比江島はこう意気込んだ。「ワールドカップの出場は決まっていますが、正直アジアで躓いているようでは世界で1勝もできないです。トムさんのバスケをみんな理解して表現することができれば、必ず勝利はついてくると思います。今回の2試合は勝ちはマストで、内容にもこだわりたいです。若いチームは勝って自信がつくと思うので、そういう意味でも連勝したいです」