オーストラリアとの国際強化試合に向け、チーム作りは急ピッチで進む。
バスケットボール女子日本代表は、リオ五輪への準備を目的とする第2次強化合宿を今日から5月11日までの日程でスタートさせた。メディア向けに公開された4月25日午後の練習には、アドバイザリーコーチとして招聘したコーリー・ゲインズによるフォーメーション練習が早速行われるなど、先の第1次合宿よりも実戦を意識した内容となっている。
NBAサンズのアシスタントコーチを務めるゲインズは、今回は戦術のスペシャリストとして、特にボールを奪ってから素早い攻撃のバリエーションを増やすという目的で、期間限定ながら日本代表を指導することになった。WNBAのフェニックス・マーキュリーでも指揮を執った経験があるため、男子と女子のバスケの違いを理解している点は大きなメリットとなる。
内海知秀ヘッドコーチは、ゲインズの招聘についてこうコメントしている。「五輪に向けて、アジア選手権のチームにプラスして安定した得点力を伸ばしていかなければならない。そういう意味で非常に良い戦術を持っている彼の力を借りたい」
今回の強化合宿の終盤には、世界ランキング2位の強豪、オーストラリアとの3試合が組まれている。内海ヘッドコーチは言う。「オーストラリアの国際親善試合で、どれだけ彼女たちやチームが今回やったことを成功させられるか。そこでできなければ、それを反省材料としてまた作り上げていく」
オーストラリアとの国際親善試合はチームの現在地を知る絶好の機会だ。「オーストラリアを相手に、どれだけ自分たちが今まで作り上げてきたものを表現できるか。まずそれをやってみたい」と内海ヘッドコーチ。「確かに勝ち負けもあるが、それ以外にそういったものをどれだけ作り上げて最後に良い形のチームを作っていけるか」
もっとも、今回の2週間半の合宿は、チーム強化の場であると同時に、選手の絞り込みをする「審判の場」でもある。現在のチームは、WNBA参戦のため渡米した渡嘉敷来夢を含め18名。これを12名まで絞る必要があるのだ。
「1番(ポイントガード)、2番(シューティングガード)、3番(スモールフォワード)は人数が多い。今いる選手の中で争ってもらいたい」と内海ヘッドコーチは言う。「チームとして得点を取るだけが最後に残れる選手ではなくて、ディフェンスやリバウンドであったり、いろんなチームとしての総合的な部分で貢献や活躍ができる12名を選んでいきたい」
「彼女たちみんなが選ばれたいという気持ちを持っている。メンタルの部分ではそれほど変わりません。そういう中でしっかり結果を出せるかどうか、その部分になります」
オーストラリアとの国際強化試合『三井不動産 BE THE CHANGE CUP』は、5月7日に新潟(シティホールプラザ アオーレ長岡)で、続く9日と10日には東京(国立代々木競技場第2体育館)で行われる。
バスケットボール女子日本代表国際強化試合2016
三井不動産 BE THE CHANGE CUP
5月7日(土) 会場:シティホールプラザ アオーレ長岡
5月9日(月) 会場:国立代々木競技場第2体育館
5月10日(火) 会場:国立代々木競技場第2体育館
チケットはこちらで好評発売中