男子日本代表

A代表デビューの富永が孤軍奮闘の18得点

バスケットボール男子日本代表がワールドカップ予選Window3、オーストラリア戦に臨んだ。

日本の先発はテーブス海、西田優大、張本天傑、吉井裕鷹、ルーク・エヴァンスの5人。張本や西田が積極的にアタックし、初代表の吉井がプルアップの3ポイントシュートを沈め、開始3分で7-5と上々の立ち上がりを見せた。しかし、216cmのソン・メイカーに2連続でブロックショットを浴びたことで、その後ドライブの回数が減ってしまい、単発のシュートが目立つことに。

そして、オフェンスが停滞したことでディフェンスのインテンシティも下がり、アーリーオフェンスからの3ポイントシュートやインサイドで次々と失点していった。途中出場の富永啓生が2本連続で3ポイントシュートを沈め、反撃の狼煙を上げたかに見えたが、すぐさまトランジションから3ポイントシュートを返されるなど流れをつかめず13-22で第1クォーターを終えた。

どうにか食らいついていきたい日本だったが、攻守ともにオーストラリアに圧倒されてしまう。プットバックにアリウープと高さの不利を埋められず、さらにオフェンスリバウンドからフリーで3ポイントシュートを許すなど、徐々に点差が開いていった。

オフェンスではペイントアタックを試みるもインサイドのシュートはタフショットとなり、ディフェンスが収縮しないためキックアウトをしてもズレを作ることができず、苦し紛れに3ポイントシュートを打つ羽目に。個でどうにかしようとした結果ターンオーバーも増え、トランジションから走られる悪循環に陥った。こうして、攻守ともに活路を見い出せなかった日本は4-25のビッグクォーターを作られ、30点の大量ビハインドを背負って前半を終えた。

後半に入り、ゾーンにして変化をつけた日本だったが、オフェンスリバウンドを取られて3ポイントシュートを許す、ゾーンの弱点を突かれる結果に。その後、オフェンスではドライブから2人、3人が連動する形も見え始め、富永がコーナースリーを沈めるなど、理想のオフェンスを体現できるシーンも増えていった。それでも、高さが気になりフィニッシュが決まらず、ディフェンスでは積極的にトラップを仕掛けるも簡単にかいくぐられ、イージーシュートを許す展開となった。オーストラリアの集中力が途切れた最終クォーター終盤、日本は富永が連続で3ポイントシュートを沈め、藤井祐眞がアグレッシブに攻め続けたことで、このクォーターは25-30と互角に渡り合ったが、最後まで主導権を握られた日本は52-98で完敗した。

日本は生命線となる3ポイントシュートが成功率27%と低調に終わり、アシストも8本のみと苦しんだ。その中でA代表デビュー戦となった富永が5本の3ポイントシュート成功を含む18得点を挙げたことは収穫になったと言える。