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現役晩年のウォルトンにフィルが新たな道を示す

ブルズとレイカーズの指揮官として歴代5位の通算1155勝を挙げ、通算11度ものNBA優勝を成し遂げたフィル・ジャクソンは、現在ニックスの球団社長を務めている。

マイケル・ジョーダン、コービー・ブライアントと同じく、現役時代にジャクソンの薫陶を受けたルーク・ウォルトンは、引退後は指導者に転身。この夏にかつて恩師が率いたレイカーズのヘッドコーチに就任すると、若手を中心としたチームの再建に着手した。

ジャクソンは、12月11日にステイプルズ・センターで行なわれたニックス戦を一般客席から観戦。今回はレイカーズも功労者を称えるような式典のようなものは執り行わなかったものの、試合後ジャクソンはレイカーズのコーチオフィスでウォルトンを待ち、2人は交流したという。

ニックス戦前の取材に応じたウォルトンは、現在も時折ジャクソンに意見を求めることがあると明かした。

「確かにフィルとはしばしば連絡を取り合っているよ。ただ、これまでのように雑談するわけじゃなく、自分の抱える疑問について教えを乞うことが多くなった。現状をより良いものにするため、自分がどう対応すべきかフィルの意見を聞きたい時があるんだ。それでお知恵を拝借しているというわけさ。今のところ、すべての意見が的を射ているよ」

2010-11シーズン、ジャクソンは、腰痛に苦しみ出場が難しかったウォルトンに、コーチの仕事を手伝うように指示したという話を先日『Orange County Register』が伝えた。名伯楽ジャクソンは、当時からウォルトンの指導者としての資質を見抜いていたのかもしれない。

2010年にレイカーズがNBAチャンピオンに輝いた時のジャクソンとウォルトン。ジャクソンの下で学び、現在はコーチとして成功を得たウォルトン。