ハーパージャン・ローレンス・ジュニア

ケガの坂本聖芽の穴を埋め、守備でチームに勢いを与える

東海大はここ4年で3度目の優勝を目指し、今日15時からのインカレ決勝に臨む。インカレでは接戦を競り勝つスリリングな展開が続いているが、大学バスケ界では随一となる選手層の強みが、1年の集大成となる決勝に向けて形になってきた。大倉颯太、八村阿蓮、佐土原遼、河村勇輝と大学界のトッププレーヤー4人を擁する東海大だが、昨日の専修大との準決勝ではハーパージャン・ローレンス・ジュニアと島谷怜も良い働きを見せ、第3クォーターまでに大量リードを作ることに貢献した。

ハーパーは7得点に加え、身長180cmながら190cm以上のウイングスパン、そして高い身体能力を生かしたディフェンスで、専修大のガード陣に激しいプレッシャーをしかけボール回しを停滞させた。

ハーパーは「聖芽さんがいない分、自分がディフェンスなどでチームに貢献しないといけない。今日は、しっかり守備で圧を挙げて、相手のミスを誘うことができました」と語る。東海大4年の坂本聖芽は本来ならローテーション入りする主力選手だが、このインカレは故障で無念の欠場となっている。スピードと運動量で前から激しくプレッシャーをかけ、守備でチームに勢いを与えられる坂本の不在は大きな痛手であり、だからこそ1年生のハーパーが守備でその穴を埋められる意義は大きい。

インカレに入って貴重な仕事を果たしているハーパーについて、福岡第一高校時代からチームメートである1学年上の河村はこう語る。「練習中のマッチアップは高校の時からあります。だからこそディフェンスの圧やポイントガードの役割を理解しようとしている姿勢には成長をすごく感じられます。今日のように出番を与えられれば絶対に活躍する選手と思っているので、今日のプレーにはすごくうれしかったです」

一方、ハーパーは河村について「高校からずっと一緒で、マッチアップしてまだ一回も止められていないです。勇輝さんのようになれるよう、バスケットボールIQを高めていきたいです」と語り、決勝への意気込みをこう続ける。

「決勝ではフレッシュマンらしくフレッシュに取り組んで、ディフェンス、オフェンスでしっかりハッスルしていきたいです」

大倉、八村、佐土原、河村のカルテットが東海大を支える大黒柱であることは間違いない。だが、3連戦の3試合目となる今日の決勝は、これまで以上にチームの総合力が問われる。ここでハーパーが大仕事をやってのけるか、そのパフォーマンスに注目したい。