男子日本代表

立ち上がり&シュートセレクションの悪さを改善できず

トム・ホーバス率いる新生バスケットボール男子日本代表がワールドカップ2023予選Window1、中国との第2戦に臨んだ。日本は第1戦から4人のメンバーを変更し、先発はベンドラメ礼生、比江島慎、アキ・チェンバース、張本天傑、ルーク・エヴァンスの5人でスタート。そして、中国は第1戦で負傷退場したジョウ・チーが先発を外れた。

第1戦は序盤にリズムをつかめず11-27で第1クォーターを終え、結果的にその点差が仇となり63-79で敗れた。この立ち上がりの悪さを改善したかった日本だが、ミスを重ねて0-8とされてしまうなど、同じ轍を踏んでしまう。合わせからエヴァンスが初得点を決め、途中出場の寺嶋良もドライブで続いたが、3ポイントシュートを連続で決められるなど、スピーディーな展開に3ポイントシュートと、日本がやりたいバスケを中国に逆にされてしまい、開始5分で2桁のビハインドを背負った。

ガード陣がスピードのミスマッチを突いてアタックする作戦は遂行できていたが、寺嶋が連続でブロックされるなど中国の高さの前に得点が伸び悩む。ディフェンスでも日本を上回る連携プレーからインサイドで失点を重ね、10-29と大きく突き放された。

第1クォーターでは連動したオフェンスを作れず、3ポイントシュートが9本中1本しか決まらなかったが、第2クォーターに入るとカッティングが増えたことでオフェンスが活性化した。そして、3ポイントシュートが決まり始め、エヴァンスがオフェンスリバウンドに絡んでセカンドチャンスポイントを挙げるなど、一時11点差まで詰め寄った。しかし、徐々にオフボールの動きにもアジャストされズレを作ることができなくなり、簡単なミスも増えたことで再び突き放されてしまう。オフェンスで良い終わり方ができず速攻も許し、後手を踏んだ状態でのディフェンスとなってはスキップパスから高確率で3ポイントシュートを射抜かれた。攻守ともに打開策を見い出すことができず、29-53とビハインドは広がり前半を終えた。

男子日本代表

3ポイントシュートの成功率に大きな差

後半に入っても、中国の1on1のスキルや精度の高さ、そして連携の良さが目立つ展開に。日本は比江島のドライブからチェンバースの合わせなど良いプレーも出るようになるが単発となり、直後に3ポイントシュートを決められてしまうなど、連続得点が奪えず最後までリズムをつかめなかった。ラストプレーの岸本のディープスリーが決まり、最後のクォーターはわずかに上回ったが、最終スコア73-106の大敗を喫した。

中国は確実に日本の弱点を突きつつノーマークを作り出し、24本中14本(58.3%)の3ポイントシュートを成功させた。一方、日本も3ポイントシュートを多投する意識は第2戦でも見られたが、タフショットが多くなるなどシュートを打つまでの過程に大きな違いが見られ、32本中8本(25%)の成功と新たな武器にはならなかった。個人としてチームとしても、より一層のレベルアップが求められる。