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ティム・ダンカンも同じ人物から金を騙し取られる
ティンバーウルブズのスター選手として活躍し、2016年に現役を引退したケビン・ガーネットが、巨額の横領の被害者となっていたことが分かった。
ケンタッキーに拠点を構える会計士のマイケル・ウェルトヘイムと会計事務所の『Welenken CPA』に、7700万ドル(約85億円)もの大金を騙し取られたとして、ガーネットが提訴に踏み切ったと『Star Tribune』が報じている。
これに共謀していたとされるのがチャールズ・バンクス四世なる人物。ガーネットにとっては個人的な問題を相談する友人であり、資産管理を任せるほどの信頼を長年寄せた相手。そのバンクス四世は、2017年に別の横領事件で実刑判決を受けた。元スパーズのティム・ダンカンから金を騙し取ったとして、750万ドル(約8億3000万円)の損害賠償を命じられたのだ。この時、ダンカンを騙そうとするバンクス四世は、ガーネットとの関係も利用していたとされる。
現役時代に大金を稼いでも、引退後に破産する元プロアスリートは後を絶たない。彼らが現役時代の生活スタイルを変えられないという問題もあるが、若くして大金を稼ぎ出す彼らを取り巻く悪意ある連中の問題も大きい。
ガーネットは21年の現役生活で歴代最高となる3億2600万ドル(約360億円)を稼いでいた。また同じくNBAレジェンドのダンカンとともに、規律正しくインテリジェンスも備えた『プロフェッショナルの鑑』とも呼ぶべき存在で、引退後の転落パターンとはかけ離れていただけに、今回の事件発覚はNBA、そしてプロスポーツ界全体に波紋を起こしそうだ。