第1クォーターで4-22と大量ビハインドを背負ったことが響く
パラリンピックの車いすバスケ女子日本代表は、5-6位決定戦でカナダと対戦した。準々決勝で日本はオランダに、カナダはアメリカに敗れて順位決定戦に回っていた。両チームはグループリーグ3戦目で対戦している。この時は日本が3日連続の試合となる本来のスピードを発揮できず、持ち味のパスワークを分断されて35-61の完敗を喫した。
その轍を踏まない戦いが求められたが、やはりカナダのディフェンスに持ち味のスピードを削がれて、思うような展開に持ち込めない。試合開始から3分半で無得点。網本麻里がチーム最初の得点を挙げた後も、日本のオフェンスは停滞したまま第1クォーターで4-22と大量ビハインドを背負った。第2クォーターに入って北田千尋にボールを集めてようやく得点が動き始めるが、差を詰めるには至らない。
敗れた試合の多くがそうであるように、スロースタートでリードを許し、相手に精神的な余裕を持たれてプレーされると流れを変えるのは難しい。この試合で20得点を記録した北田が個人技でオフェンスを引っ張り、網本に萩野真世、柳本あまねとチームを支えてきた選手が攻守で奮闘するも、20点以上に広がったビハインドを埋めるほどのビッグランには繋げられない。第3クォーター終了時点で31-57。最終クォーターを18-11と押し返し、グループリーグでの対戦ほどの点差は付けられなかったものの、49-68の完敗に終わった。
これで車いすバスケ女子日本代表は全日程を終了した。大会初戦で堅守からのトランジションを連発してオーストラリアを73-47で破ったのがベストパフォーマンスとなったが、大会が進むごとにトランジションを対策され、高さで押し込んでくる相手の戦い方に苦戦することになった。