東京オリンピック優勝候補の大本命アメリカが黒星スタート、指揮官ポポビッチは「結果から学べなければ意味がない」

東京オリンピック優勝候補の大本命アメリカが黒星スタート、指揮官ポポビッチは「結果から学べなければ意味がない」

2021/07/11 17:40
アメリカ代表

ナイジェリア指揮官は大喜び「チームにとって弾みになる勝利」

東京オリンピックの優勝候補筆頭に挙げられているアメリカは、現地7月10日に行われたナイジェリア代表とのエキシビションゲームに87-90で敗れた。

まだトレーニングキャンプを始めてから間がなく、あくまでテストマッチとはいえ、NBAのスーパースターが揃うチームの敗戦は衝撃が大きい。ヘッドコーチのグレッグ・ポポビッチは、まずナイジェリアが油断ならない実力を持つことを強調した。

「どのチームも目覚ましいレベルアップを続けているし、NBAでプレーする選手の数も増えている。彼らは素晴らしいチームだと認めるべきだ。他国と比べても遜色ない身体能力を持ち、フィジカルにも優れている。それに、3週間も練習する時間が取れている。対して我々は、まだ4日しか一緒に練習できていない」

そして、勝敗にかかわらず試合から謙虚に学ぶ姿勢が必要だと語った。「この時期にこういう結果が出て良かった。この結果から学べなければ、今日の敗戦は何の意味もない。今日の結果は、今大会に向けて最も重要なものになるかもしれない。ウチには優れた選手が揃っている。今日の結果がすべてではないし、そう考えるべきでもない」

たかがテストマッチではあるが、ナイジェリアにとっては世界最強のメンバーを相手に挙げた大金星は幸先が良い。指揮官のマイク・ブラウンは「勝つこと自体に意味のある試合ではないにせよ、勝てて本当にうれしい。これまで、どんな試合であれアメリカに勝ったアフリカのチームはいないんじゃないかと思う。チームにとって弾みになる勝利なのは間違いない」

かつてはスパーズでポポビッチと、現在はウォリアーズでスティーブ・カーとともに働くブラウンは、NBAのスター選手が揃うチームと渡り合う方法論をこう考えている。「どの国だってタレント力でアメリカに並ぶのは不可能だ。しかし、彼らは大会直前に招集されて、優勝を求められる。我々のような国は選手が14歳ぐらいから一緒にプレーし続けている。国際大会でその強みを出していくことが大事だ」

もはやアメリカが『1強』として君臨する時代ではない。圧倒的なタレント力を持つ一方でオールスターのような急造チームで戦わなければならず、優勝以外は許されないというプレッシャーもある。ただ、短期間でも向上の余地は大きい。この試合終盤でもケビン・デュラントが世界最高の決定力を発揮し、あと一歩のところまでナイジェリアを追い詰めている。

終盤の勝負どころのラインナップはデイミアン・リラード、ザック・ラビーン、ジェイソン・テイタム、デュラント、ドレイモンド・グリーンの5人だった。少なくともリラード、デュラント、テイタムはクラッチタイムのシュートを任せられる選手だが、ボールは一つしかない。すべてが完璧に噛み合うところまで行かなくても、『交通整理』をして個々の力をより引き出せるようにするのに時間はかからないはず。ポポビッチの言う「この結果から学ぶ」とは、そういう意味であるはずだ。

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