悪循環に陥り、カナダに100点ゲームでの敗戦
U19ワールドカップ、日本代表はグループリーグの第2戦目でカナダ代表と対決。前半は33−40と食らいついたが、第3クォーターに21-36と守備が崩壊し、最終スコア75-100で敗れた。
カナダはこの試合、30得点を挙げたベネディクト・マシュリン(アリゾナ大)、14得点15リバウンドのザック・イーディ(パデュー大)など主力の大半はNCAAの強豪大学に所属している。そんな大会有数のタレント集団に対し、前半は激しいプレッシャーディフェンスからのトランジションなど日本らしさが出ていたが、後半はゴール下を支配されるなど地力で勝るカナダに攻守で圧倒され、世界トップレベルとの差を痛感する結果となった。
佐古賢一ヘッドコーチは試合を次のように総括する。「前半は良かったと思います。第3クォーターでディフェンスが少し疎かになってしまいました。全体的には後半、一方的に押される形になりましたが、最後まで選手は頑張ってくれました」
第3クォーターに崩れた要因については「追いつきたいとメンタル的にオフェンスに集中してしまって、逆に走られてしまいました」と語り、焦りからオフェンス面でも早打ちの部分があったと見ている。
「積極的に良いシュートを打っていくことを取り組んでいるので、3ポイントシュートの確率が悪い日があることは覚悟しています。ただ、100点取られてしまう展開になったのは早打ちの部分があったと思うので、その辺りは選手にしっかり伝えていきたいです」
大会前から予想できたとはいえ、セネガル戦、カナダ戦と日本はどうしても相手の高さ、フィジカルに苦戦している。ただ、13得点を挙げた山﨑一渉は、身体的な部分以外にも課題があったと言う。
「体格、スピードが劣っているのは分かっていましたが、それ以上に気持ちの面で臆してしまいました。そこが一気にやられてしまった要因だと思います。前半はファーストブレイクを多く出すなど良いプレーができました。後半は緩んでしまい、そこから一気に行かれてオフェンス、ディフェンスとも自分たちのバスケットができなかったです」
連敗スタートとなってしまったが、順位決定戦まである今大会はまだまだ続いていく。今の日本代表に必要なのは、世界の高さにやられてもそこで精神的に切れずに戦い続けること。フィジカルだけでなく、メンタルでもたくましく戦い続けることだ。
高校1年生と代表最年少ながら奮闘している川島悠翔は語る。「前半、アグレッシブなディフェンスと、攻めることはできましたが、後半は気が抜けてチームでのオフェンス、ディフェンスが機能しなくなりました。そこでコミュニケーションをしっかり取っていたら、もっと良いゲームができたと思います」
今日の休養日を経て、明日はリトアニアと対戦する。この2試合の課題を踏まえ、川島が言及したように、苦しい場面になっても互いに声をかけ合い、最後までチーム一丸となって戦い続ける姿に期待したい。