歴史を重んじ、番号継承の許可を取る
スポーツ選手にとって、背番号は重要な意味を持つ場合がある。特にスター選手になるほど、チームを移籍しても思い入れのある番号を背負い続けたいと考える傾向が強い。
レイカーズに移籍したレブロン・ジェームズも、高校時代から着用している23番への思い入れが強い選手として知られている。彼が23番を背負っている理由は、NBA史上最高の選手の一人、マイケル・ジョーダンへのオマージュからだ。ヒート時代には、アメリカ代表での背番号である6番に変更したが、2014年にキャバリアーズに復帰した際に23番に戻した。
背番号を重要視するレブロンは、レイカーズでも同じ番号を選択する前に、最後に2シーズン以上パープル&ゴールドの23番を背負い続けた選手と連絡を取り、継承する許可を取った。その選手とは、セドリック・セバロス。よほどコアなレイカーズファンでないと聞き覚えがない選手かもしれないが、1992年のスラムダンク・コンテストで優勝した選手(当時はサンズ所属)で、『ショータイム』時代が終焉し、シャキール・オニール&コービー・ブライアントのデュオがリーグを席巻するようになるまでの1994年から97年の間、レイカーズの中心選手としてプレーオフ進出に貢献した選手だ。
セバロスは、背番号の継承を快諾したことを、先月Instagramで公表した。
永久欠番ではない以上、許可を取る必要はなかった。しかし、これからレイカーズの一員として名門を背負う以上、彼は歴史を重んじ、かつてチームに貢献した先輩に敬意を表す『レブロン流』を貫いた。この行動により再び脚光を浴びることになったセバロスは、『後継者』レブロンがレイカーズに球団史上17回目の優勝をもたらすことを願っているに違いない。
これからは、レブロンがレイカーズの23番として、道を築いていく番だ。