メイソン・プラムリー

デニス・スミスJr.も9得点、ニックス時代の不振から脱却

ピストンズはホームでペリカンズ相手に完勝を収め、今シーズン初めての連勝を記録した。

タフなディフェンスからトランジションへと転じ、人もボールもよく動くバスケットでペリカンズを振り回した。運動量という利点は試合が進めば進むほどメリットが大きくなる。前半にはリードする時間が長かったペリカンズの動きが落ちていくのに対し、ピストンズはクォーターごとにギアを上げていった。第2クォーター終了間際に逆転に成功。後半は常にリードする展開だった。

8勝19敗とまだ下位に沈むピストンズだが、ここ4試合で3勝、そしてシーズン初の連勝を記録。チームの成長について問われたヘッドコーチのドウェイン・ケーシーはこう語る。「新加入選手が11人いて、開幕前の準備も十分ではないまま迎えたシーズンだ。トレーニングキャンプができず、私は選手たちのことを十分に理解しておらず、選手たちも私を知らなかった。ただ、一緒に戦っていく中で信頼関係を築くことはできる。まだチームが完成したわけじゃないが、私は今いる選手たちが好きだし、彼らのバスケが好きだ。この調子で成長していきたい」

この試合ではブレイク・グリフィンが休養。それでもスモールラインナップで存在感を見せたのはメイソン・プラムリーで、スティーブン・アダムスとリバウンドを争い、ブランドン・イングラムのマークに付き、さらにはペリカンズでこのところザイオン・ウイリアムソンがやっているようにビッグマンでありながらゲームメークの役割も担った。

結果、30分の出場で17得点10リバウンド10アシストのトリプル・ダブルを記録したプラムリーは、「あと一つリバウンドを取ればトリプル・ダブルだと聞いて、狙いにいこうと思った」と振り返る。この状況では「数字は気にしていなかった」、「終わってみれば大台に乗っていた」という言葉がよく出るものだが、プラムリーにとってはNBAキャリア8年目にして初のトリプル・ダブルで、気合いが入るのも無理はない。

また、デリック・ローズとのトレードで加入したデニス・スミスJr.は、ピストンズでの3試合目で9得点2アシストを記録。またベンチスタートで出場時間も短いが、シュートフォーム改造に失敗して半ば戦力外の扱いだったニックス時代の不振からは脱却しつつある。彼が本来のパフォーマンスを取り戻せば、ピストンズにとっては大きな武器になりそうだ。