延長戦2試合を制した筑波大と、危なげなく勝ち上がった東海大が日本一を懸けて4年ぶりにインカレ決勝で対決

延長戦2試合を制した筑波大と、危なげなく勝ち上がった東海大が日本一を懸けて4年ぶりにインカレ決勝で対決

2020/12/13 08:30
筑波大

筑波大は大東文化大を62-59で、東海大は白鴎大を83-62で破り決勝へ

12月12日、大学バスケットボール日本一決定戦インカレのベスト4が行われ、昨年チャンピオンの筑波大、一昨年の王者である東海大がそれぞれ決勝に駒を進めた。

筑波大は第1試合で大東文化大と対戦。インカレ前に行われたオータムカップ(関東大学リーグの中止を受けた代替大会)では大東文化大が67-56で勝利している中、雪辱を期す筑波大は、第1クォーター出だしに山口颯斗の力強いドライブなどで16-4とビッグラン。これで主導権を握ると、前半で32-19と突き放す。

しかし、第3クォーターに入ると筑波大にターンオーバーが増える中、大東文化大が着実に追い上げ、筑波大のリードはわずか2点に縮まる。第4クォーターも一進一退の攻防が続き、オーバータイムに入っても残り1分で58-58と激闘が続くが、残り40秒に筑波大は二上耀が値千金の3ポイントシュートを成功させる。これが決勝弾となり、筑波大が62-59と前日のベスト8に続いて延長戦を制し、インカレ連覇に王手をかけた。

第2試合では東海大が白鴎大と対戦。互角の出だしとなったが、東海大は松崎裕樹のブザービーターとなる3ポイントシュートで第1クォーターに21-14と先行する。第2クォーターに入ると、白鴎大もインサイドを粘り強くアタックして食い下がる。しかし、ここで東海大は河村勇輝が3ポイントシュート、スティールを奪うと速攻でレイアップを決めるバスケット・カウントの連続得点でチームに勢いを与え、東海は10点リードで前半を終える。

第3クォーターに入っても、東海大はフィールドゴール9本中7本成功でペリメーターからのジャンプシュートを効果的に沈めた八村阿蓮の活躍などで主導権を渡さず。守備の強度をさらに強めることで得意のトランジションに持ち込み60-42と突き放すと、そのまま83-62と楽々と逃げ切った。

筑波大

「留学生を抑えようと、ディフェンスにフォーカスしていました」

今の大学界において筑波大、東海大はタレントレベルにおけるトップ2であり、順当な組み合わせとも言える。しかし、ここまで2試合続けて延長戦の激闘を制した筑波大、ここまで全試合18点差以上と危なげない東海大と対照的だ。また、筑波大はキャプテンで司令塔の菅原暉がベスト8で負傷しこの日は欠場で、決勝も出場できるか不透明となっている。

ただ、言うまでもなく一発勝負は何が起きるかわからない。そして、筑波大には、「山口がエースです。彼から発信する部分が武器になっていますし、1対1の力は他の選手と比べて抜けています」と吉田健司コーチも絶大な信頼を寄せる山口颯斗が絶好調で、準決勝でも徹底マークにあいながら29得点を記録。シュート確率が高いわけではないが、持ち前の強力ドライブでオフェンスの流れが良くない時にフリースローで繋げるのは大きく、個の打開力でいえば今大会No.1の輝きを放っている。

そして、この山口の決定力をここ一番で生かすためには、序盤からいかにディフェンスで踏ん張れるのか。そこで鍵となるのは、チーム1のビッグマンである井上宗一郎だ。準決勝では終盤にファウルアウトとなったが、13得点9リバウンドを記録。「得点、リバウンドを取らなくても留学生を抑えようと、ディフェンスにフォーカスしていました」と語るように、ベスト8の専修大戦、この試合と相手の留学生センターに仕事をさせず試合序盤でディフェンスの良い流れをつかむ立役者となっている。

東海大のビッグマンは、留学生センターと違い外角シュートもある八村とのマッチアップとなるが、井上と八村は同学年で高校時代から何度も対戦している旧知の仲だ。それだけに、井上は「阿蓮に負けたくない気持ちは他のビッグマンよりもあると思います。絶対にやっつけたいです」と気合い満点だ。

筑波大

「チームの仕上がりは良い感じ、明日がベストになります」

一方、充実の戦いぶりを見せている東海大だが、陸川章ヘッドコーチが「我々が目指しているディフェンスから、というチームのアイデンティティを証明してくれました」と勝因を語るように、やはりチームの肝は激しい守備からのトランジションだ。この意識はチームに徹底されており、この日は3ポイントシュート7本中5本成功で20得点、5スティールを挙げた河村も「自分が求められているのは前から守備でプレッシャーをかけて相手のオフェンスを封じることです」と守備ファーストを強調する。

そして、堅守からの速攻に不可欠なボールプッシュについても「今日は点を取りに行きたい、リズムを作らないといけないと多めにしました」と陸川ヘッドコーチが語るように、白鴎大戦では大倉颯太と河村のツーガードをいつもより多く起用し、ばっちり機能したのは大きなプラス材料だ。

ちなみに両者がインカレの決勝で対戦するのは、2014年から16年にかけて以来となるが、その時は馬場雄大を軸とした筑波大が3連勝を達成している。「チームの仕上がりは良い感じで、明日がベストになります」と陸川ヘッドコーチが語る東海大にとって、今日はあの時のリベンジを果たす絶好の舞台となる。

RECOMMEND