文・写真=鈴木栄一

「チャレンジしたいという気持ちが大きい」

6月8日からフィリピンで開催される『FIBA 3×3 World Cup 2018』に向けた男子日本代表の候補選手11名が発表された。そして5月に中国で開催されたアジアカップで銅メダルを獲得したメンバーの落合知也、鈴木慶太、小松昌弘、野呂竜比人に加え、アルバルク東京の安藤誓哉、千葉ジェッツの原修太と、先日のファイナルを戦ったばかりの現役Bリーガーが選出されたのは驚きだ。

安藤は「新しい環境や違った環境に挑むことが好きなので、やったことがないことをやってみたい。やっぱりチャレンジしたいという気持ちが大きい」とコメント。原は「Bリーグとの日程の兼ね合いで可能ならという思いでした。アジアカップでの3位というのは目にしていました」と、それぞれ今回の合宿参加への思いを述べる。

ともに5月26日のファイナル終了から間髪入れずの合宿突入となったが、気持ちの切り替えに問題はなかったようだ。安藤は言う。「優勝の翌日くらいからイベントとかはありますが、普通の状態です。そんなに浸ってばかりはいられないです」。一方、決勝で敗れた側の原はこう語る。「残念ながら準優勝ですが、ジェッツ史上最高成績です。負けた瞬間、試合当日はとても悔しかったですが、シーズン通して考えてみれば充実したシーズンだと思います。すぐに切り替え、次に進もうという感じにはなりました」

そして、安藤は「YouTubeでも試合映像を見ましたが、バランスの良いプレーヤーが強い国に多いと思いました。フィジカルにプレーできて、外からのシュートとドライブもできるというオールラウンドなプレーは自分もできると思います」と、自分の特徴は3×3にあっていると語る。また、原は「ビッグマンに対して身体を張って守れると思うので、そういう強みを生かしていきたいです」と続ける。

「互いの競技への相乗効果ができたらいい」

取材を行った29日、アジアカップ優勝メンバーの3人(落合、鈴木、野呂)、安藤と原、そしてもう一人のBリーガーである秋田ノーザンハピネッツの保岡龍斗(年齢制限のあるアジア大会への出場も視野に入れて合宿に参加した23歳)との3対3ではアジアカップメンバーに大差をつけられていた。

この結果について原は「まずは競技に慣れることが必要」と、あらためて5人制との違いを文字通り実感した様子。ただ、長谷川誠アドバイザリーコーチは「今日はわざと始めたばかりでルールもよく分かっていない状況でやらせました。Bリーガーの3人は個人の能力は高いです。ただ3×3の能力であったり、駆け引きはまだまだアジアカップのメンバーの方が上」と語り、想定していた結果だったようだ。しかし、Bリーガーたちがこの合宿で大きく変わることにも期待を寄せている。

3人のBリーガーの中でも、安藤は優勝チームの先発ポイントガードであり、実力は申し分ないはず。3×3にフィットできれば活躍できるに違いない。それはプレッシャーにもなり得るが、本人は「特にないですね」と即答。「こうやって自分たちが挑戦して、5人制、3×3とファンがそれぞれに関心を持って、互いの競技への相乗効果ができたらいいなと思います」と、自身の挑戦でバスケファンの裾野が広がることを期待している。

長谷川アドバイザリーコーチは常々「3×3の当たりの強さだったり、切り替えの速さだったりは、5人制に生きる。僕はそう信じていますし、そうありたいと思っています」と語っている。安藤、原が3×3で得た経験をどのように自身の成長に生かし、所属チームに還元できるのか。その点についても注目していきたい。