文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦、B.LEAGUE

得点王:ダバンテ・ガードナー(新潟)

5月7日のレバンガ北海道vs新潟アルビレックスBBをもって、2017-18シーズンのB1レギュラーシーズン全日程が終了。それとともに、各部門のリーダーズが確定した。

昨シーズンはニック・ファジーカスが圧倒した得点王争いだったが、今シーズンはファジーカスの25.3得点を上回る28.7得点で新潟のダバンテ・ガードナーが得点王に輝いた。ダバンテにとっては来日3年目のシーズン、圧倒的なパワーと柔軟なスキルを織り交ぜた怒涛のアタックで得点を量産。203cm132kgの巨体ながらユーロステップも駆使するオフェンスマシーンは、昨年10月15日の三遠戦ではBリーグの1試合最多得点記録となる47得点を挙げてもいる。

2位はファジーカス(川崎)の25.3得点、3位はマーク・トラソリーニ(北海道)の19.0得点。

アシスト王:宇都直輝(富山)

Bリーグの『ミスター・トリプル・ダブル』は2年連続のアシスト王に。Bリーグ初年度を富山に移籍して迎えた宇都は、不動の先発に定着し、身体能力と負けん気の強さを前面に押し出したアグレッシブなプレーを披露。一気にリーグのスター選手へとステップアップした。2年目の今シーズンは得点(9.4→17.0)、リバウンド(4.0→4.7)、アシスト(4.2→7.7)と主要スタッツすべてが向上。日本代表でも居場所を築き、2年連続での飛躍となった。

2位は並里成(滋賀)の7.4アシスト、3位は五十嵐圭(新潟)の5.6アシストとなっている。

リバウンド王:ニック・ファジーカス(川崎)

2年連続の得点王は惜しくも逃したが、前年はライアン・ロシターだったリバウンド王に輝いている。1試合平均のリバウンド数は10.9。どんな形でもシュートを決める得点能力が際立つファジーカスだが、チームプレーの意識も高く、身体を張ったリバウンドでの貢献も大きい。得点を決めた後もボールを失った際も自陣ゴール下をカバーすべく素早く戻っており、オフェンスリバウンドが極端に少なく(シーズンを通して125本)、ディフェンスリバウンドは多い(同531本)のが特徴だ。

2位はアイザック・バッツ(三河)の10.3リバウンド、3位はロシター(栃木)の10.2リバウンドとなっている。

スティール王:マイケル・パーカー(千葉)

エナジー全開のディフェンスが売りの千葉ジェッツから、帰化選手のマイケル・パーカーが初のスティール王に。しかし、彼はbjリーグ時代に5度のスティール王に輝いた実績がある。得点は12.7で、bjリーグ時代に4度の得点王に輝いた頃と比べれば半減しているが、36歳になった今も鋭い出足は衰えていない。チームが強烈なプレッシャーディフェンスを仕掛ける中、苦しくなった相手の状況を見逃さずにボールを奪い取っては速攻に転じる。少々ギャンブル的にボール奪取を狙うタイプではあるが、チームのディフェンススタイルと相まっての1試合平均1.9スティールは相手チームの脅威となっている。

パーカーに続くのはトラソリーニ(北海道)、ドゥレイロン・バーンズ(西宮)、並里の1.5スティールだが、総数ではバーンズ(89)、並里(86)、トラソリーニ(85)の順。ちなみにパーカーのスティール総数は114と、リーグで唯一100を超えている。

ブロック王:ハシーム・サビート・マンカ(横浜)

2009年のNBAドラフト1巡目2位は伊達じゃない。221cmの長身に、ウイングスパンの長さと手の大きさも相まって、1試合平均2.3ブロックと圧倒的な存在感を放った。昨年12月2日の琉球戦では8本のブロックショットを記録。これはBリーグの1試合最多ブロック記録となっている。

2位はディオール・フィッシャー(滋賀)の2.2ブロック、3位はハッサン・マーティン(琉球)の1.4ブロックと続いている。

ベスト3ポイントシュート成功率賞:喜多川修平(栃木)

51試合以上出場、1試合平均3ポイントシュート成功数が1.5本以上の選手が対象。琉球から栃木に移籍して1年目の喜多川は、開幕当初はキャッチ&シュートではなく攻撃を組み立てる側に回ったこともあり3ポイントシュートは決める以前に良い形で打つこと自体がままならず、得点も伸び悩んでチームのスタートダッシュ失敗の一因となってしまった。それでも連携が出来上がるにつれて本領発揮。昨シーズンの39.5%から41.7%へと成功率を上げている。3ポイントシュート成功本数90はリーグで13位だが、喜多川より多くの3ポイントシュートを決めている12人のうち、成功率が40%を超えるのは1人(富樫勇樹)しかいない。

2位は大塚裕土(富山)の39.7%、3位は金丸晃輔(三河)の39.5%と続く。

ベストフリースロー成功率賞:金丸晃輔(三河)

ベストフリースロー成功率賞は、51試合以上出場、1試合平均のフリースロー成功数が1本以上の選手が対象。日本屈指のスコアラーである金丸は、117本のフリースローを放ち、8本しか外さなかった。プロキャリア7年目、常に90%前後のフリースロー成功率を誇るが、93.2%はキャリアハイ。2月3日の栃木戦では11本のフリースローをすべて決め、81-77の接戦を勝ち切る原動力になった。昨シーズンに続き2年連続の受賞となった。

2位は道原紀晃(西宮)の90.4%、3位は喜多川(栃木)の89.6%と続いている。