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トンプソンは後半だけで24得点の固め打ち

プレーオフ1回戦、ウォリアーズvsスパーズの第2戦。アンドレ・イグダーラとジャベール・マギーを先発起用する『秘策』で113-92と完勝した第1戦に続き、クレイ・トンプソンとケビン・デュラントの2人で63点を稼いだウォリアーズが2連勝を飾った

グレッグ・ポポビッチは起爆剤としてルディ・ゲイを先発起用。スパーズは第1戦よりもアグレッシブにプレーし、ラマーカス・オルドリッジが前半だけで17得点を挙げリードを奪う。

しかし、ウォリアーズが6点ビハインドで迎えた第3クォーター、ジャベール・マギーのアリウープで幸先良く得点すると、開始から約4分間で12-3と走る。その後デュラントの連続3ポイントシュートやトンプソンのミドルシュートなどで33-22と上回り、逆転に成功した。

最終クォーター開始1分半、ウォリアーズはトンプソンの6連続得点でリードを2桁に乗せ、スパーズはタイムアウトを要求した。物静かな印象が強いトンプソンだが、両手を挙げて観客を煽るなど感情を爆発させた。トンプソンはその後もシュートを高確率で沈めていき、ウォリアーズが116-101で勝利した。

ウォリアーズはデュラントが32得点、トンプソンが31得点と2人で総得点の半分以上を記録。特にトンプソンは後半だけで25得点の荒稼ぎを見せ、逆転勝利の立役者となった。キャッチ&シュートで次々と得点を積み上げたトンプソンは、「一人では誰もステフの穴は埋められない。だからチームとしてやらないといけない」とチームプレーの重要さを強調した。

連敗を喫したスパーズだが、決してディフェンスは悪くなかった。しっかりとチェックにいき、フリーを作らせる場面は少なかったが、個人のシュート力がそれを上回った。ラマーカス・オルドリッジはゲームハイの34得点と獅子奮迅の活躍を見せたが、「彼らはいくつもタフショットを沈めた。それが彼らが彼らである所以だよ」とコメントした。

ウォリアーズはカリー不在を感じさせないパフォーマンスで2連勝を達成。そして次の戦いの舞台はスパーズのホーム、AT&Tセンターへと移される。第2戦でゲイを先発させるなど、ポポビッチヘッドコーチは腰を据えるのではなく、勝負師として策を講じてきた。このまま黙って白旗を上げるつもりは毛頭ない。ホームアリーナに戻っての名将の次なる一手に注目したい。