
粘り強い戦いを見せるもクラッチタイムに失速
現地5月7日、キャバリアーズはピストンズとのカンファレンスセミファイナル第2戦を97-107で落として、これで2連敗となった。ピストンズに先行されるも粘り強く食らい付き、クラッチタイムの勝負に持ち込んだが、3点差に迫った第4クォーター残り5分から失速してしまった。
ケイド・カニングハムがクラッチタイムに抜群の勝負強さを発揮した一方で、勝負どころで得点もアシストもなかったのがジェームズ・ハーデンだ。試合を通じてフィールドゴール13本中成功わずか3本の10得点、3アシストに対してターンオーバー4つと、オフェンスで何も生み出すことができず、ディフェンスでもピストンズに狙われた。
問題はスタッツよりも、攻守のレベルを一段階引き上げるべきクラッチタイムに攻め気を失ってしまうことだ。相手を高みから見下ろす強気なプレーで試合を支配するレギュラーシーズンの姿は消え、ボールを持つのを嫌がるようになる。相手守備陣も集中力を研ぎ澄ます時間帯、ズレを作り出し、ポジティブな何かを起こすのが彼の仕事だが、ボールを持つのを嫌がるような弱気なパスでは何も生み出せない。
これは今に始まったことではなく、ロケッツにいた全盛期から抱えていた弱点だ。『GAME7』までもつれたラプターズとのファーストラウンドでも、20.6得点、6.1アシストのスタッツほどのインパクトは残せていない。101-111で敗れたピストンズとの第1戦でも、第4クォーター途中までは快調に得点を重ねていたにもかかわらず、最後は相手の勢いに飲み込まれてしまい、この第2戦でも同じことが起きた。
今のキャブズにおけるハーデンの仕事は、得点以上にチャンスメークなのだが、そこでも及第点以下のプレーしかできていない。ピストンズの激しいディフェンスを1対1で打ち破るのは簡単ではなく、ピック&ロールからズレを生み、良いシュートチャンスを味方に作り出したいところで、ここでもハーデンは強気なプレーができなかった。
前半で43得点だったキャブズのオフェンスは、第3クォーターには32得点と機能した。ハーデンはこれを「簡単なパスを増やしてボールを動かし、シンプルな攻めにしたことが良かった」と説明するが、良い時間帯は長く続かなかった。
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— Cleveland Cavaliers (@cavs) May 8, 2026
ハーデンは試合をこう振り返る。「ポゼッション争いには勝っていたけど、シュートが決まらなかった。良い時間帯もあったけど、ペースが落ちてしまったところを相手に突かれた。試合を通してもっと速いペースを作り出さなければいけなかった」
「連敗となったけど、2試合とも第4クォーターに逆転のチャンスはあった。差はほんの少しなんだ。ペースを上げてリバウンドを取る。必要なことにしっかりフォーカスできれば良い結果に繋がるはずだ」
それでも、指揮官ケニー・アトキンソンはハーデンのシュートタッチ不調を「私に責任がある」と語った。「後半の彼は2本しかシュートを打っていない。彼はペースを上げるためにボールを手放してたくさん動いていたが、チームでボールを動かしつつ、また彼にボールが戻って来るようなオフェンスを組み立ててるべきだった。シュート数が少ないと批判されるだろうが、正しい判断でパスを出し続けたし、彼を助けるために周囲がもっと動く必要もある」
ディーン・ウェイドもハーデンをこう擁護している。「僕がもっと良いスクリーンをセットすれば、彼はプレーしやすくなる。アイソレーションの場面でも、僕は相手がカバーに行けないようにコーナーの深い位置へ動いてスペースを空けなければいけない」
『必要なことにしっかりフォーカスできれば』という言葉をハーデンが自身が実践できるかどうかが、第3戦以降のカギになるのは間違いない。ハーデンの闘志は折れてはいない。「相手はホームでやるべきことをやった。今度は僕らがホームに戻り、やるべきことをやる番だ」