4年目ながら琉球のチーム最年少、22歳の津山尚大「カッコつけずに、泥臭く」

2018/04/18
Bリーグ&国内
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文=鈴木健一郎 写真=鈴木栄一、B.LEAGUE

「プロに入ってくる先輩たちに負けたくない」

琉球ゴールデンキングスの津山尚大は今週(4月16日)22歳の誕生日を迎えた。彼は福岡大学附属大濠からアーリーエントリーでbjリーグ時代の琉球に加入。高校からそのままプロに進むのは、ほとんどの選手が大学を経由する男子バスケ界では珍しいケースだ。高校屈指のスコアラーだった津山はルーキーイヤーから戦力として扱われてきた。

ホームに川崎ブレイブサンダースを迎えた先々週、試合前に川崎の青木保憲と談笑する津山の姿が見られた。青木はこの春に筑波大を卒業、今シーズン途中から特別指定で川崎に加わった『新人』だが、津山からすれば大濠の1年先輩である。

もともと「高校を卒業してプロに進んで良かったと証明したい」という気持ちを持っている津山にとって、青木のように大学を経由してプロの世界に入って来る同世代の選手は、どうしても意識しなければいけない存在だ。

津山はこう語る。「これからプロに入ってくる先輩たちに負けたくないという気持ちはあります。大学よりも一段階上のレベルでやってきたので、気持ち的にも差を付けていないといけない。そういう選手とマッチアップする時に変に意識するのもおかしいですが、負けないようにしっかりやりたいです」

「高校からプロに行っても成功できるというお手本に」

大卒選手と比較してのメリットはやはり経験だ。津山は同世代のトップ選手がインカレを戦っている間に、bjリーグのファイナルを戦って優勝を経験し、Bリーグの『歴史的開幕戦』のLEDコートでプレーした。プロでの出場試合数は150試合を超えている。

これらの経験を踏まえて津山は「バスケットIQの部分は確実に違うと思います」と、同世代の大学生プレーヤーと自分を比較する。「大学とプロではシステムが全然違うと聞きます。僕は高校卒業からプロでやっていて、その経験は大学生よりもあります。その知識を生かしながらプレーすることでルーキーと差が付けられると思うので、そこは意識したいです」

高校から直接プロへ。その道を切り開くことが自分の使命だと考えている部分が津山にはある。「僕が歯を食いしばって頑張って成功すれば、下の世代にとって『高卒でプロに行っても成功できる』というお手本になります。それはずっと思っていることです。今の高校生のレベルを見ていても、もっと思い切って挑戦していいんじゃないかと思います」

高校の有力プレーヤーは推薦で大学に進み、そこから実業団かプロを目指すものだが、時代は変わりつつある。高校からアメリカに挑戦する選手は多数いるし、また津山は高校から直接プロへの道を切り開こうとしている。津山が順調にステップアップし、大学を経た同世代の選手と比較して『4年間』を有効活用できたと判断されれば、後に続く選手も増えるはず。これからはBクラブの下部組織も拡充されるし、若い選手にとって進路の選択肢は多ければ多いほど良い。

指揮官からの喝「カッコ良くまとまろうとするな」

とはいえ、同世代の選手と戦えばいいのは大学生であって、津山は年代に関係なくコート上で結果を出さなければいけない立場にいる。今シーズンは15.7分のプレータイムを得ているものの、開幕から12試合守ったスタメンから外れるとチームは11連勝。そのままベンチスタートとなり、2月のサンロッカーズ渋谷戦ではベンチ登録から外される屈辱も味わった。佐々宜央ヘッドコーチは津山について「得点力に期待しています」と語るとともに「気持ちが弱い」と指摘。「カッコ良くまとまろうとするな、関係なく打ち切れ」とハッパを掛けている。

順風満帆ではなくても前進を止めない。これは津山がプロ生活で得た学びでもある。「気持ち的に戻れている、そのメンタルの成長は大きいです。佐々さんも言っていたようにカッコつけず、苦しい時こそ泥臭くプレーしてチームに貢献することを意識しながらやっています」

津山が目指す理想のプレーヤー像は「結果にこだわって、チームを勝たせるような選手」だ。「シュートが入らない時にいかにチームを鼓舞して、ディフェンスでもしっかり守って、リバウンドでも貢献する。そういうプレーヤーになりたいです」

「18歳で挑戦すると決めた時から、覚悟を持ってやっている」と語る津山は、これからどんな道を切り開いていくのだろうか。