「僕だって変化を起こすためにいろいろとやっている」
NBAは新型コロナウイルス、そして人種差別問題に揺れる混乱期の中、7月末からオーランドのディズニーリゾートで2019-20シーズンを再開する。
ケガや感染のリスクを考慮してプレーしない選手もいれば、人種差別への抗議としてプレーしない道を選んだ選手もいる。とはいえ、多くの選手がオーランドに集結し、2019-20シーズンの優勝を決める戦いに臨む。ラプターズのフレッド・バンブリートもプレーすることを選択した一人だが、現状を憂い「何もかも最悪のタイミング」と『The Athletic』に語った。
「でも、これが2020年」とも話したバンブリートは、差別反対の意思として再開後のシーズン不参加を決めた選手を尊重している。だが彼は「この問題はすぐに解決しない」とも語っている。
「確かにモラル的には、今はプレーせずに立ち上がることが正しい行いだと思う。でも生活だってある。僕たちは若い黒人で、自分たちの報酬を返金するような真似はしたくないし、すべきではない。お金にはいろいろな用途がある。それに、この問題は数カ月でどうにかなる話じゃない。人種的な不公平、社会的な不公正、警察官の暴力といった問題は、すぐに解決できない。これは長い戦いになる」
「僕はそう考えて決めた。もしリーグや自分の仲間が一丸となってプレーしないと言うのなら、僕だってプレーしないよ。彼らと戦う気なんてない。でも、大多数の選手がプレーする方を選んだわけだから、上手くやっていかないといけない。自分の考えが正しいと思っているし、僕だって変化を起こすためにいろいろとやっている」
NBAは選手会との話し合いにより、アメリカ国内に広がる人種問題を解決する手立てを見つけることをシーズン再開の目標に設定している。現段階では、選手たちが着用するジャージーの背中部分に人種差別問題に対するメッセージを入れる案やコートにも『Black Lives Matter』というフレーズが入れられるという噂もある。
最終的には各々が考えて結論を出すしかないが、バンブリートは悩んだ末にプレーすること選択をした。