アンソニー・マクヘンリー、信州ブレイブウォリアーズとともにB1へ「より成熟したチームとして挑む」

アンソニー・マクヘンリー、信州ブレイブウォリアーズとともにB1へ「より成熟したチームとして挑む」

2020/06/05

アンソニー・マクヘンリー

今シーズン、新たにB1昇格を果たす信州ブレイブウォリアーズを牽引するのがアンソニー・マクヘンリーだ。かつて琉球ゴールデンキングスに9年間在籍し、大黒柱としてbjリーグ4度の優勝すべてで多大なる貢献をしている。信州には2017-18シーズンに加入し、今シーズンも1試合平均14.1得点、7.6リバウンド、5.9アシスト、1.6スティールと37歳の年齢を感じさせないオールラウンドな活躍を見せている。現在、アメリカに帰国中の彼に、新シーズンへの意気込みを聞いた。

「チームは正しい方向に進んでいると感じていた」

──まずはB1昇格おめでとうございます。昨シーズンはB2優勝を達成しながら、経営面の問題でライセンスを取得できずに昇格を逃しました。この困難を乗り越えて昇格を決めた、率直な気持ちを教えてください。

昇格には達成感がある。信州の歴史にとって大きな出来事であり、それに貢献できてハッピーだ。去年に昇格できなかっのはがっかりしたけど、今シーズンには若手がしっかり経験を積み、試合への理解度を高めることができた。より成熟したチームとしてB1に挑むことができるよ。

シーズン中、フロントはコミニュニケーションをよく取ってくれて、昇格に向けた詳細なプロセスを教えてくれていたから、チームの状況は分かっていた。それにファン、スポンサーが素晴らしいサポートをしてくれていたので、今年は成績をしっかり残せば昇格できると手応えを感じていた。実際に昇格できたことで今、信州のバスケットボールコミュニティーはより強固なものになっていると思う。

──マクヘンリー選手の加入1年目、信州は大きく負け越してB2で下位でした。そこから2シーズン続けて、リーグ最高勝率と躍進できた理由はどこにあると思いますか。

最大の要因は継続性だ。毎日の練習から同じインテンシティ、遂行力を持ってできていた。それがケミストリーを高めることに繋がり、試合では練習でやってきたことをしっかり発揮できた。また、2年目に大きく飛躍できたのは(石川)海斗、(ウェイン)マーシャルに加え、何よりもマイケル(勝久)がヘッドコーチに就任したことが大きい。彼のゲームマネージメントの能力、そして特に若手を育成する力は素晴らしい。わずか1年と短い期間で大きく成長した若手が何人もいるよ。また、僕が来てからずっと、マネジメントは素晴らしい仕事をしてくれている。1年目の成績は良くなかったけど、その時もチームは正しい方向に進んでいると感じていた。

アンソニー・マクヘンリー

「僕にとって沖縄は常に特別な存在だ」

──大きな信頼を寄せる勝久ヘッドコーチは、どんなタイプの指揮官ですか。

マイケルは、とても細部にこだわって指示をする一方で、選手たちが自らクリエイトすることも推奨する。みんなが同じ方向を向いてプレーできでいる限り、彼のシステムには多くの自由があり、選手それぞれの判断を信頼してくれるんだ。今シーズンの開幕前、プレーオフMVPに輝いた海斗の移籍は大きな損失だったけど、マイケルこそがチームで一番の大黒柱だ。彼は一つの目標に向かってチームをまとめ上げてくれた。それにより、昨シーズンも前と同じ自信を持って開幕から戦えていた。

──今シーズンで信州も4年目と、沖縄に続いて長きに渡っての在籍となります。

チームを頻繁に変えるのが好きじゃないんだ(笑)。長野での暮らしにもすっかり馴染んでいるよ。沖縄とは文化、天候は違う。沖縄ではいつも半袖短パンだったけど、長野ではそうはいかない(笑)。ただ、人々がとても親切であることは変わらないし、どんなところでも日本の文化は気に入っている。家族の助けもあって、すぐに適応することができた。

──新シーズンは琉球と同じ西地区になります。琉球との対戦は、他の相手とは違う意識はありますか。

沖縄には特別な感情が今もあるよ。2008年に沖縄と契約したのは、このシーズンからキングスに加入する友達のジェフ(ニュートン)に誘われたことがきっかけだった。もし彼から連絡がなかったら、あの時点で僕は引退するつもりだった。だから今もこうして現役生活を続けていることはなかったわけだ。

琉球は日本に来てバスケットボールをプレーする機会を与えてくれたチームであり、僕にとって沖縄は常に特別な存在だ。昨年、プレシーズンで対戦した時も、他の相手とは違う気持ちになった。でも、今はブレイブウォリアーズの一員であり、どんな相手に対してもチームを勝利に導くことが僕の仕事だ。

アンソニー・マクヘンリー

「一体感を自分たちのアドバンテージにしたい」

──今、アメリカではいろいろな制限がある中、どのように過ごしていますか。また、NBAでも限定的ですが、チーム施設が解禁されるなどシーズン再開に向けて動いています。アメリカに居てスポーツの再開に対する周囲の雰囲気をどう感じていますか。

今は朝、子供より早く起きて裏庭や自宅の中で、できる限りのトレーニングをしたりしている。ただ、まだハードなトレーニングをするには早い時期だし、身体をしっかり休めることも大切だ。

今は安全と健康が第一だけど、早く通常の生活に戻れるように強気のスタンスで行動しなければいけないことも理解できる。人々はスポーツを求めている。『The last dance』が終わって、スポーツのエンタテイメントがまたなくなってしまったからね。今、NBAは復帰に向けて動き出した。これには世界中のバスケットボールファンが期待していると思う。これでNBAが成功すれば、世界中の他のリーグも自信を持てるだろう。自分はBリーグの決定に従うだけだ。いつスタートするのか、どんな形で試合を実施するのか、リーグは適切な判断をしてくれると信頼しているよ。

──新シーズン、B1の対戦相手は信州より経営規模の大きいクラブばかりとなります。そのことに対して、どんなメンタルで挑んでいきたいと思いますか。

このオフ、チームは次のレベルに行く助けとなる編成をしてくれた。コアメンバーを維持できたことで、よりケミストリーを高めることができる。B1ではタフな戦いが予想されるけど、主力が変わらないことによる一体感を自分たちのアドバンテージにしていきたい。

大都市を拠点とするチームに比べたら信州の経営規模は小さいけど、これはバスケットボールだ。試合が始まればチームのスポンサーに大企業がいるかいないか、どれだけチームにお金があるか、そういった要素は関係ない。ただ、男と男によるバスケの戦いでしかない。だから僕は試合が好きだし、この戦いに勝つために全力を尽くすのみだ。

──最後にファンへのメッセージをお願いします。

ファンの皆さんも、コロナ禍でタフな状況にいるのは分かっている。そして選手たちは、早くコートに立ちたいと思っている。これが僕たちの仕事で、バスケットをプレーすることを愛しているからね。ただ、安全と健康が最も大事だ。みんなで協力して、早く状況が良くなるように頑張ろう。リーグが再開したら、ファン、選手の双方にとってエキサイティングなことになる。みんなも今はその時に備えて、Stay Safeを心がけてほしい。

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