古川孝敏と石井講祐の同級生対決となった試合は秋田に軍配、難しい情勢への対処は「目の前のことをしっかり」

古川孝敏と石井講祐の同級生対決となった試合は秋田に軍配、難しい情勢への対処は「目の前のことをしっかり」

2020/03/15

古川孝敏

古川「自分たちがどう戦うのかにフォーカスするだけ」

3月14日、青山学院記念館で開催されたサンロッカーズ渋谷と秋田ノーザンハピネッツの同地区対決は、前から当たる激しい守備を武器にする両チームによる接戦となったが、ここ一番での決定力で上回った秋田が87-83で競り勝った。

新型コロナウィルスの感染者が増え、世界を見ればNBAを筆頭に各国のバスケットボールリーグがシーズンを中断。その難しい状況で存在感を見せたのは、両チームのベテランだった。秋田では古川孝敏が15得点5リバウンド4アシスト。SR渋谷では石井講祐が13得点3リバウンド3アシストと、東海大の同級生コンビがきっちりと役割を遂行した。

まず古川は、冒頭で触れた特殊な情勢かつ無観客の試合について「こういう状況で試合をやったことはなかったので、どんな感じかなという思いはありました」と話す。

ただ、リーグ再開が決まった以上は、そこに向けて集中していた。「やると決まった時点で、そのための準備しかしてこなかったです。自分たちがどう戦うのかにフォーカスするだけです。そこで選手としてブレてしまうと意味がありません」

そして、無観客でもファンに伝えられるものはあると考える。「こうやってバスケをすることで、画面越しにでも応援してくれている方たちへ元気を与えられたらと思ってプレーしていました」

石井講祐

石井「それぞれが個人で正しいと思う判断を貫き通す」

石井講祐も、このファンの存在の大きさについて同じ思いを持っている。「プレーに入ってしまえば集中はできたので、ゲーム自体に対しては特別違うところはなかったです。ただ、無観客となって日頃からどれだけファンの方たち応援が力になっているのか、あらためて実感できました」

図らずもこの試合の終了後、川崎ブレイブサンダースvsレバンガ北海道の試合が、体調不良の選手が出たことで中止となった。当たり前だが、選手たちはプロバスケットボール選手であると同時に、一人の人間であり、それぞれに守るべき家族もいる。今回、滋賀レイクスターズの外国籍選手3人がチームへの帯同を見送ったが、同様にプレーに集中するのが難しいと感じる選手も出てくるだろう。

その点を尋ねると、2人とも言葉を選びながら真摯に答えてくれた。「各選手、各チームの判断は、他の人がどうこう言う問題ではないと思います。それぞれが個人で正しいと思う判断を貫き通す。それが正解だと思います」(石井)。

「北海道の件は大丈夫なのか。安全でいてほしいということだけです。一人の選手である前に一人の人間であり、それぞれの生活があります。そこの部分が犠牲になるのは違うと思います。そこはすごく難しい問題で、あらためて考えさせられます。」(古川)

今回の北海道の件が示すように、今後どうなっていくのかは不透明だ。だからこそ、石井はこう語る。

「難しい状況でコントロールできること、できないことを分けていったらコントロールできるのは練習をして準備をすること。予防で最善を尽くすことだけです。先を考えても分からないので、今日、明日と目の前のことをしっかりやっていくだけです」

選手たちは様々な不安を抱えながら、それでも今回プレーする姿を見せてくれた。彼らがこうしてコートに立ってくれることは当たり前のことではなく、そこへの感謝を忘れずに引き続き試合に足を運びたい。

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