勝負を決定づけた第2クォーターの攻防
千葉ジェッツvsレバンガ北海道の水曜ナイトゲーム。攻守が完全に噛み合い、第2クォーターを30-6と圧倒した千葉がそのリードを守り切り、連勝を3に伸ばした。
最初に主導権を握ったのは北海道だった。松島良豪と橋本竜馬が富樫勇樹に前線から激しくプレッシャーをかけたことで、千葉のオフェンスを停滞させた。さらに市岡ショーンがギャビン・エドワーズとマッチアップし、マーキース・カミングスがダブルチームで抑えにいく作戦が成功するなど、北海道は千葉から8つのターンオーバーを誘発した。
それでも、千葉は北海道のフィールドゴール成功率を26.3%に封じてディフェンスで我慢を続けると、富樫のフリースローで同点に追いつき、ジョシュ・ダンカンのブロックショットからマイケル・パーカーの速攻に繋げ、16-14と逆転して第1クォーターを終えた。
約7分間を無失点に封じた守備力
第2クォーターに入ると、セカンドユニットが躍動した千葉がビッグクォーターを作り出す。最初に流れを作ったのはダンカンだった。ダンカンはインサイドで6連続得点を挙げ、さらに連続でファウルも獲得しミークスをベンチに追いやった。その結果インサイドで起点が作れなくなった北海道は外一辺倒となるが、そのアウトサイドシュートが決まらず活路を見いだすことができない。
そして西村文男と藤永佳昭がディフェンスの強度を一段階引き上げた。3ポイントシュートが必要な北海道は折茂武彦をコートに送り出したが、西村が身長差をモノともせず張り付きシャットアウト。西村はこのクォーターだけで3つのスティールを記録した。
藤永は前線からボールマンに激しいプレッシャーをかけ続けた。北海道のチームオフェンスを簡単に遂行させず、24秒バイオレーションを獲得する働きを見せるなどディフェンスの核となり、約7分間無失点に抑える立役者となった。
オフェンスでは、神出鬼没のパーカーが味方との合わせやオフェンスリバウンドから5本すべてのフィールドゴールを成功させ10得点を奪った。ターンオーバーから14得点を積み上げた千葉はこのクォーターを30-6とし勝負を決定づけた。
後半に入り、インサイドを攻められ失点したものの最後までディフェンスは崩れず、今シーズン最少失点に抑え、最終スコア84-47で完勝した。
大野ヘッドコーチ「良い方向に向いてはいる」
勝利した千葉の大野篤史ヘッドコーチは3連敗だけは避けなければならない使命感を選手が体現したと総括した。「リーグ戦と天皇杯と2回連続で負けていたので、同じ相手に3回連続で負けるなんてあり得ないというところで選手がプライドを持って戦ってくれた」
また、ディフェンスが良かっただけではなく、そこからのトランジションも機能したことである程度の手応えをつかんだ様子。「ディフェンスのマインドを40分間崩さずに戦えたのが良かったです。まだターンオーバーは多いですが、自分たちのトランジションの意識が見えてきたので、良い方向に向いてはいるかな」
敗れた北海道の内海知秀ヘッドコーチは「千葉さんのバスケットを100%以上出させてしまった」と話し、「特にボールマンのプレッシャーが強いモノがあった。そこで我々のオフェンスが良い形で入れず、ターンオーバーだったり、オフェンスの終わり方が悪かった」とコメント。
そして、「オフェンスをしっかり遂行するためにはポイントガードがしっかり持ってきて、しっかりしたポジションで受ける必要がある。プレッシャーをかけられ余裕がないままフロントコートに入り、受けるほうも良いタイミングや場所で受けれなくなり悪循環になった」と、勝負を決められた第2クォーターを冷静に分析した。
連勝を止められた北海道にリベンジを果たし、千葉は今シーズン2度目の3連勝。次節、西地区首位を走る大阪エヴェッサに勝利し、今シーズン最長(タイ)となる4連勝を目指す。
12月11日のB1 9試合の結果
千葉84-47北海道
A東京74-72SR渋谷
川崎97-70横浜
新潟72-82富山
三遠61-66三河
名古屋D78-70島根
滋賀67-57大阪
宇都宮81-63秋田
琉球80-60京都
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