若い主力を軸に右肩上がり、東を制する可能性も高まる
カイリー・アービングのトレード話に注目が集まっている中、ウィザーズのジョン・ウォールがフリーエージェントについて「自分がどこにいたいか分かっていたら、フリーエージェントになる必要はない」と持論を述べた。
先日、ウィザーズと4年1億7000万ドル(約188億円)の契約延長を結んだウォールは、優勝のバナーと自身の背番号である「2」をホームアリーナに掲げたいと、優勝への思いとチーム愛を語った。
「究極の目標をここで成し遂げたい。ここでキャリアを全うしたいんだ」
2010年のドラフト全体1位でウィザーズに入団したウォールは、ルーキーイヤーから頭角を現し、オールルーキーファーストチームに選出された。だが自身の活躍とは裏腹にチームは勝てず、批判の矢面に立たされた時もあった。それでもここ4年で3度のプレーオフ進出を果たし、ウォールはチームの顔へと成長した。
9月6日で27歳を迎えるウォールは、これからが選手キャリアのピーク。優勝のために強豪チームへ移籍することが主流となっている中で、彼と再契約できたことはウィザーズにとって大きい。それだけでなく、昨年には24歳のブラッドリー・ビール、今オフにはウォールだけでなく24歳のオット・ポーターとも大型契約を結んでおり、まだ若い主力をガッチリと抱え込むことに成功している。
そのウィザーズは昨シーズン、ここ20年間で最高勝率となる49勝33敗という好成績を記録し、東カンファレンス4位でプレーオフに進出。1回戦でホークスを退け準決勝へ駒を進め、セルティックスと対決。第7戦までもつれる死闘を繰り広げたが、3勝4敗で惜しくも敗れた。
それでもチームは今後も右肩上がりの成長が期待できる。東のトップに君臨するキャブズが揺らいでいる今、相対的にウィザーズの期待値は上昇している。今後数年間は東地区の上位は堅いだろうが、ウィザーズとウォールが目指すのは東カンファレンスを制すること、そしてその先のNBA優勝という『究極の目標』だ。