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ペリカンズもキングスも戦力を整えて要注意チームに

2017年のオールスターゲーム終了直後にキングスからペリカンズへのトレードを言い渡されたデマーカス・カズンズは、6年半過ごした球団を離れた。ペリカンズへの移籍によって誕生したアンソニー・デイビスとの大型ツインタワーは話題性も高く、後半戦からの巻き返しが期待された。しかし、シーズン途中の移籍は難しさもあり、結局のところペリカンズがプレーオフに進出することはなかった。

それでも、カズンズはペリカンズでの17試合で平均24.4得点、12.4リバウンド、3.9アシスト、1.1ブロック、1.5スティールという数字を残し、超強力ツインタワーの可能性の一端を示した。

ペリカンズでの2年目は、デイビス、ドリュー・ホリデーとの連携改善に加えて、新加入ラジョン・ロンド、ウォリアーズ優勝メンバーであるイアン・クラークも獲得したチームでのケミストリーが期待される。また、シーズンオフにはデイビスとの合同練習も行うほど、カズンズのモチベーションは高い。

何よりもカズンズを刺激しているのが、古巣キングスとの対戦だ。

まだ2017-18レギュラーシーズンの日程は発表されていないが、カズンズは『The Undefeated』に対し、「キングスとの対戦が待ちきれない。開幕戦で当たるよう祈っているくらいだよ。胸のつかえがあるんだ」とコメント。キングス時代はフロントとの衝突が話題になることが多かったが、カズンズはフランチャイズプレーヤーとして6年半チームを引っ張り続けた。それが一転して放出、球宴終了直後というタイミングも含め、カズンズ自身にとっても予期しなかった出来事だった。

編成ということで言えば、キングスもまたオフに新たな風を取り込み、大幅な刷新を断行した。カズンズとの交換で獲得したバディ・ヒールド、新人ディアロン・フォックスといった若手に加え、ジョージ・ヒル、ビンス・カーター、ザック・ランドルフという、3選手合わせてNBAキャリア44年の大ベテランを獲得し、ロッカールームに勝者のメンタリティを浸透させる準備を整えた。

大補強を実行したティンバーウルブズと同様に、ペリカンズもキングスも『ハマれば化ける』可能性を秘めたチーム。その2チームの対戦というだけで注目されるところに、カズンズの『因縁』が合わされば、ペリカンズvsキングスが新たな注目カードになってもいいはずだ。

決して良い終わり方ではなかったが、その『因縁』がカズンズのモチベーションを刺激しているのなら素晴らしい話だ。カズンズのパフォーマンスもさることながら、サクラメントのファンがかつてのエースをどう迎えるのかにも注目したい。新シーズンのペリカンズvsキングスが楽しみだ。