篠崎澪

自国開催の大会、強豪オーストラリアに勝てず

9月21日、22日と東京の青海で3×3ウーマンズシリーズの東京大会が行われた。日本からはA代表、U23の2チームが参加したが、ともに決勝トーナメンとの準決勝で敗れている。

篠崎澪、三好南穂、馬瓜ステファニー、内野智香英で臨んだA代表は予選グループ、準決勝でともにオーストラリアに敗退する悔しい結果に。予選では17-21、準決勝は14-21とともに高さで上回る相手のパワフルなアタックを防ぐことができなかった。

切れ味鋭いゴール下へのアタックで会場を沸かせた篠崎澪は、まず敗因をこう語る。「全体的には守備がもっと上達してこないと、こういう相手には勝てない。私たちは、ディフェンスが良いとオフェンスにも良い流れで繋げていける。まずはディフェンスが課題です」

オフェンスに関しては、「三好の2ポイントシュートに頼りすぎていました。他の選手がもっと精度を上げていかないと三好にマークが集中してしまう」と、外角シュートを課題に挙げる。

一方、篠崎個人は国際大会への出場を重ねていく中で得点源として自身への警戒がより強くなっているのを感じる。「ボールを持たせにくいようなディフェンスをやられるようになってきました。そこで相手が捕まえられないくらいのスピードで動いたり、フェイントを使ったりすることを、もっとやっていかなければいけないです」

篠崎澪

3×3で得た経験を持ち込むWリーグは10月4日開幕

今回、連敗を喫したオーストラリアは、同じアジアということもあって何度か対戦しているが、5人制のフル代表経験者を軸に春から基本的に同じメンバーだ。日本も篠崎など多くの大会に参加している選手はいるが、メンバーを固定しているわけではない。この時期から固定すると、オリンピック直前に誰かが故障離脱など不慮のアクシデントがあった時の穴埋めが厳しいデメリットもあり、どちらが良いのか一概には判断できない。

ただ、「私たちより同じ選手たちで長くやっているので合わせの部分は上で、大会を増すごとに阿吽の呼吸が向上していると感じます」と篠崎が語るように、サイズで上回る相手に連携面でも優位に立たれているのが現状だ。東京オリンピックに向け、個々のレベルアップに加え、チームとしての成熟をいかに図っていくのかは重要な課題となる。

篠崎を筆頭にしたWリーグの選手たちにとっては、リーグ戦が10月から始まることで、3×3への取り組みも一時休止となる。3×3の経験が5人制に還元されることでポジティブな変化が起これば、3×3により多くの選手が挑戦しやすい環境になる。そういう意味でもこの春から夏にかけ、日の丸をつけて3×3に出場した彼女たちのWリーグでの活躍に注目だ。

もちろん「タフに試合ができるので、シーズン開幕に向けては良い準備になっています」と話す篠崎が、10月4日のWリーグ開幕戦で、女王JX−ENEOSサンフラワーズを相手にどんなプレーを見せてくれるのか楽しみにしたい。