「後半にチームにエネルギーを注入するのが僕の仕事」

ニックスはセブンティシクサーズとの第2戦を108-102で制した。シクサーズは大黒柱のジョエル・エンビードが欠場しており、本来であればもっと余裕を持った戦いぶりで勝つべきだったかもしれない。しかし、苦戦を強いられながらもクラッチタイムに勝負強さを発揮しての勝利という意味で、ニックスにとっては大きな収穫のある試合だった。

ホークスとのシリーズは、1勝2敗と逆転を許してから3試合連続で大勝を収めた。シクサーズとの初戦も39点差を付け、終盤は主力をベンチに置く余裕の展開だった。一方でこの第2戦の第4クォーターのスコアは19-12。派手な試合ではなくとも、フィジカルとディフェンスが強調されるプレーオフらしい試合展開で競り勝ったことで、大勝した時よりもチームの雰囲気は良くなっている。

ジェイレン・ブランソンは「何よりも冷静さを保つことを考え、追い付かれてもリードを奪い返しても、目の前のポゼッションに集中できた」と、カール・アンソニー・タウンズは「ただ忠実に戦術を遂行し、粘り強く戦って勝ち筋を見いだした。良くも悪くも、それはこの4試合では手に入らなかったものだ」と言う。

シクサーズはエンビードが欠場したが、ニックスもミッチェル・ロビンソンが体調不良で不在で、しかもタウンズはファウルトラブルで27分しかプレーできず。センターの3番手となるアリエル・フクポルティも急な出番にリズムをつかめず、スモールラインナップでしのぐ苦しい時間帯が長くなった。それでもタウンズはコートに立った時間では試合を支配し、20得点10リバウンド7アシストを記録している。

「ファウルトラブルを恐れてフィジカルにプレーするのをやめるつもりはないけど、映像を見て改善しなければいけない。ファウルトラブルでチームに迷惑を掛けることは、もう二度とやりたくないからね」とタウンズは言う。「でも、前半あまりプレーできなかった分、体力は残っていた。後半にチームにエネルギーを注入するのが僕の仕事だと思った。実際にそうすることで勝利に貢献できて良かったよ」

タウンズが8分しかプレーできなかった前半はブランソンがオフェンスを引っ張り、後半はタウンズに攻撃の起点をシフトさせた。相手ディフェンスの状況により、ジョシュ・ハートやミケル・ブリッジズがボールをプッシュしたりと、両チームとも得点が伸びない中でもオフェンスに幅をもたせたことが違いを生み出した。

シクサーズはタイリース・マクシーがブランソンと並ぶ26得点を挙げたものの、前半に指を打撲したことに加えて41分のプレーで終盤にはキレが鈍った。ブリッジズのマークを引き剥がすことができなくなり、チームとして次の攻め手を打ち出すことができなかった。

「自信が足りないわけじゃない。僕たちは戦い続ける」とマクシーは言う。「このシリーズが泥臭い接戦になるのは分かっていることだ。最後までもつれる展開になると覚悟して、まずはホームに戻って2つ勝つ。そうしてフィジカルな激しい試合をモノにしていくつもりだ」

2連勝と好スタートを切ったニックスだが、気になるのはOG・アヌノビーがハムストリングを痛めたことだ。第4クォーター2分半、試合がまさに佳境に差し掛かったところで彼は交代を要求し、足を引きずりながらロッカールームへと向かった。プレーオフに入ってからのアヌノビーは、ラプターズ時代に優勝した時のような万能のディフェンス力を発揮し、しかもシュートタッチも絶好調だった。彼が戦線離脱するとなれば、シリーズの流れは変わりかねない。