
残り8分で14点差から追い付き、オーバータイムを制す
現地4月6日、ナゲッツはトレイルブレイザーズに大苦戦を強いられた。苦戦の理由は相手の3ポイントシュートが不可解なまでに当たったこと。第1クォーターにトゥマニ・カマラとマティース・サイブルの2人で7本すべて成功、チームでも17本中9本を決めると、第2クォーターも13本中7本とペースが落ちない。
完全にリズムに乗ったブレイザーズは、しっかり寄せても思い切って放つシュートを決めてくる。これを止めようとするナゲッツはファウルがかさみ、フリースローでも得点を繋がれた。
最大18点のビハインドを背負い、第4クォーター残り8分の時点で101-115と14点差。ここでナゲッツはタイムアウトを取り、ニコラ・ヨキッチ、アーロン・ゴードン、クリスチャン・ブラウンと主力をコートに戻して勝負に出た。ここからヨキッチとジャマール・マレーによるピック&ロールからの攻め、そこから展開してもゴードンやキャム・ジョンソンの3ポイントシュートも決まり、残り27秒で125-123と逆転に成功した。
流れを引き寄せる前の段階で、ナゲッツの選手たちは不利なジャッジに怒っており、特にヨキッチは何度もレフェリーに詰め寄っていた。旧ユーゴ圏の選手は血気盛んで、時に感情のコントロールが効かなくなる。ヨキッチもその悪癖を垣間見せていたが踏み止まり、ポゼッションが切り替わるたびに感情をリセットしてプレーに集中した。
同点で迎えたレギュラータイムの最後にヨキッチは得意のフローターを外したが、延長になってももはや試合の流れは完全にナゲッツに傾いていた。ヨキッチは第4クォーターに10得点3アシスト、オーバータイムにも2得点2アシストを加え、試合を通して35得点14リバウンド13アシストを記録。ナゲッツを137-132の勝利に導いた。
第4クォーターの最後、ヨキッチが完全に自分の間合いで打ったシュートを外したのは意外だったが、その理由は焦りではなく『余裕がありすぎた』だった。「残り時間が3秒か4秒で、相手に反撃のチャンスを与えないために時間を使いきるつもりだった。カットするAG(ゴードン)やコーナーまで状況把握はできていて、ターンしてシュートを打ったんだけど外してしまった。ちょっと考えすぎたのが良くなかった」とヨキッチは言う。
ヨキッチ曰く、苦戦したのは自分たちの油断ではなく、相手のパフォーマンスが素晴らしかったから。「優れたディフェンダーが揃っていて、シュートも絶好調だった。僕らに油断があったわけじゃない。ただ、第4クォーターで見せたようなエナジーを試合全体を通して持っているべきだとは思う」
相手のシュートが当たりに当たる日はあるが、それでも勝負を投げ出さずに目の前のポゼッションに集中して、勝機を見いだしたことにヨキッチは自信を持っている。
「今シーズンは困難な年とは言わないけど、ケガやラインナップの変更が多くて不安定な年ではあった。それでも上位をキープし続けていることが、このチームの強さを物語っているよ。僕らはどんな状況にも対応できる。プレーオフの大事な場面でも、大事な場面で勝機を見いだせると思っている」
一方のブレイザーズは、攻守に素晴らしいパフォーマンスを見せながら理不尽なまでのクラッチ力でねじ伏せられる悔しい負けとなった。それでもヘッドコーチのティアゴ・スプリッターは「ナゲッツは試合を締めくくる落ち着きがあった。より優れたチームが勝ったというシンプルな話さ」と語り、この負けをチームの成長に繋げることを誓った。
「選手たちは『勝てた試合だった』と悔しがっている。こういう悔しい負けを学習の機会にするんだ。我々はここから3試合を戦ってプレーインを迎える。今日の負けから学び、こういう試合に勝てるチームになるんだ」